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管理計画認定制度とは|17の認定基準とメリット、八王子市での申請

「管理計画認定を取ると固定資産税が下がると聞いた」「認定には長期修繕計画の条件があるらしいが、うちの計画で通るのか」。大規模修繕のご相談を受けるなかで、理事会の方からこうしたご質問をいただく機会が増えました。管理計画認定制度は、管理組合の運営や長期修繕計画、修繕積立金が一定の基準を満たすマンションを、市区(八王子市なら八王子市)が認定する制度です。

本記事では、八王子を拠点にマンション・ビルの修繕を元請けとして手がける巧正株式会社が、国土交通省の認定基準と事務ガイドライン、マンション管理適正化法(e-Gov)、八王子市・公益財団法人マンション管理センター・住宅金融支援機構の公表資料にもとづいて、制度の中身、17項目の認定基準、メリット、八王子市での申請の流れと、大規模修繕の計画との関係を整理します。巧正は認定申請の代理や事前確認を行う立場ではありません。申請の可否は八王子市 住宅支援課またはマンション管理士にご確認ください。

結論:認定の中核は「長期修繕計画と修繕積立金」。八王子市は市が認定し、申請手数料は無料。認定は5年ごとに更新

管理計画認定制度は、マンション管理適正化法にもとづき2022年4月に始まった任意の制度です。認定基準は17項目で、長期修繕計画が標準様式に準拠し総会で決議されていること、7年以内に作成または見直しされていること、計画期間30年以上で残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること、修繕積立金の平均額が著しく低額でないことなど、長期修繕計画と積立金に関する6項目が中心です。

八王子市は認定を行う市で、申請はマンション管理センターの事前確認を経てオンラインで市に提出します。市への申請手数料はかかりません(事前確認のシステム利用料・審査料は別)。認定を受けると、長寿命化促進税制(固定資産税の減額)の要件の一つを満たし、住宅金融支援機構の融資の金利引下げ、八王子市の共用部LED化補助などが使えます。資産価値への効果は「期待される」とされている段階で、断定できるものではありません。

目次

管理計画認定制度とは|法律上の位置づけと目的

正式には「マンションの管理計画の認定」といい、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(マンション管理適正化法、平成12年法律第149号)に定められています。令和2年の改正で創設され、2022年(令和4年)4月から運用が始まりました。管理組合の管理者等(理事長など)が管理計画を作成し、「マンション管理適正化推進計画」を作成した都道府県・市・特別区に認定を申請します。市・特別区は、推進計画を作成していればその市区が、町村部は都道府県が認定主体です。推進計画のない市区では認定を受けられません。

国土交通省は制度の目的として、管理組合による自主的な管理適正化の取組の推進と、管理状況の「見える化」による市場での適切な評価を挙げています。認定されたマンションは、管理組合の承諾があれば名称・所在地・認定日などがマンション管理センターの閲覧サイトで公表されます(管理計画の内容そのものは公開されません)。

なお、2026年4月1日施行の法改正(令和7年法律第47号)で条文の番号が動き、管理計画の認定は現行法では第5条の13以降(第三章 管理計画の認定等)に置かれています。自治体のページや過去の資料で「第5条の3」と書かれているのは改正前の番号で、制度の中身が変わったわけではありません。法律は e-Gov法令検索で、2026年10月12日に現行の条文を確認しています。

認定基準17項目の一覧(国土交通省・八王子市の公表資料)

法律上の認定基準は4つ(修繕その他の管理の方法、資金計画、管理組合の運営状況、国と都道府県等の管理適正化指針への適合)で、具体的な内容は国土交通省令と「マンションの管理計画認定に関する事務ガイドライン」(令和8年3月改訂)に定められています。八王子市が公表している認定基準は、国の基準と同じ次の17項目です。

区分No.認定基準(原文の要旨)
管理組合の運営1管理者等が定められていること
2監事が選任されていること
3集会(総会)が年1回以上開催されていること
管理規約4管理規約が作成されていること
5管理規約に、災害等の緊急時や管理上必要なときの専有部分の立入り、修繕等の履歴情報の管理等が定められていること
6管理規約に、管理組合の財務・管理に関する情報の書面交付(または電磁的方法による提供)が定められていること
管理組合の経理7管理費と修繕積立金等が明確に区分して経理されていること
8修繕積立金会計から他の会計への充当がされていないこと
9直前の事業年度末時点で、修繕積立金の3か月以上の滞納額が全体の1割以内であること
長期修繕計画の作成・見直し等10長期修繕計画が「長期修繕計画標準様式」に準拠して作成され、計画の内容と、それにもとづき算定された修繕積立金額が総会で決議されていること
11長期修繕計画の作成または見直しが7年以内に行われていること
12計画期間が30年以上で、かつ残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれるように設定されていること
13将来の一時的な修繕積立金の徴収を予定していないこと
14計画期間全体での修繕積立金の総額から算定された修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
15計画期間の最終年度において、借入金の残高のない計画となっていること
その他16組合員名簿・居住者名簿を備え、1年に1回以上は内容の確認を行っていること
17都道府県等マンション管理適正化指針に照らして適切なものであること
図表:管理計画の認定基準17項目(出典:八王子市「管理計画の認定基準」PDF、国土交通省「マンション管理計画認定基準」。原文を要旨に整えています。2026年10月12日確認)

17項目目の「都道府県等の指針に照らして適切」は、自治体が独自の基準を上乗せできる項目です。東京都の手引では、都が認定する町村部について1〜16項目に適合していれば満たすとされています。八王子市のページには市独自の基準の記載はなく、市の基準PDFも国と同じ17項目でした。それでも最終的な扱いは市の判断になるため、申請前に住宅支援課へ確認しておくと確実です。

八王子のマンション 管理計画認定制度の長期修繕計画と修繕積立金に関する認定基準を示した図解
図解:認定基準のうち長期修繕計画・修繕積立金に関する項目(国土交通省の公表資料をもとに当社が整理)

管理組合が詰まりやすい基準|長期修繕計画と修繕積立金の6項目

運営・規約・経理の項目は、総会議事録や規約、決算書で確認できるものが多く、不足があれば規約改正や名簿整備で対応できます。実際に時間がかかるのは長期修繕計画と修繕積立金に関する10〜15の6項目です。大規模修繕の相談を受けるなかで、当社が見てきた「ここで止まりやすい」点を並べます。

  • 計画が7年より前のまま(No.11):国のガイドラインは5年程度ごとの見直しを求めていますが、前回の大規模修繕のときに作ったきり、というマンションは少なくありません。見直しの依頼先と費用の決まり方は「長期修繕計画の作成費用と見直し」で整理しています
  • 残りの期間に大規模修繕が2回入らない(No.12):計画期間が30年あっても、直近の大規模修繕を終えた直後に作った計画だと、残存期間に2回目が入らない形になりがちです。計画期間を延ばして2回分を含める見直しが必要になります
  • 一時金が前提になっている(No.13):次回の大規模修繕の年に一時金徴収や、借入で穴埋めする計画は基準を満たしません。積立額の引上げか、段階増額から均等積立への変更が検討対象になります
  • 積立金の平均額が目安を下回る(No.14):比べる相手は今の月額ではなく、計画期間全体の平均額です。国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)では、20階未満・延床5,000㎡未満で専有面積1㎡あたり月235〜430円(平均335円)が目安とされています
  • 最終年度に借入金が残る(No.15):借入自体は認められますが、計画期間の最終年度までに返し終わる計画になっていることが条件です
  • 計画と積立金額の両方が総会で決議されていない(No.10):計画だけ承認して積立金額を先送りにすると、基準を満たしません。標準様式への準拠も確認対象です

No.14の目安を下回る場合、事務ガイドラインでは「専門家による、修繕積立金の平均額が著しく低額でない旨の理由書」の提出が想定されています。機械式駐車場がある場合は台数に応じた加算があり、修繕積立金ガイドラインは「目安の範囲外であれば直ちに不適切と判断されるわけではない」とも書いています。長期修繕計画そのものの読み方と、認定が計画に求めることは「長期修繕計画書の見方・作り方」で詳しく整理しています。

認定を受けるメリット|税制・融資・補助金と「見える化」

認定を受けること自体で工事費が安くなるわけではありません。メリットは、認定マンションを対象にした税制・融資・補助金が使えるようになることと、管理状況が外から見えるようになることの2つに整理できます。八王子市の案内でも「市場評価の向上が期待できる」という表現にとどまっており、資産価値への効果を当社が断定することはできません。使える制度を表にまとめます。

制度内容認定との関係・注意点
マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)外壁塗装等・床防水・屋根防水をすべて含む長寿命化工事を行った翌年度分の固定資産税(居住用専有部分)が減額。八王子市は3分の1。工事完了が2027年3月31日まで「認定マンション(2021年9月1日以降に積立金を基準まで引上げ)」または「市の助言・指導を受けた管理組合」のどちらかが要件。築20年以上・10戸以上などの要件も別にある
住宅金融支援機構 マンション共用部分リフォーム融資管理組合が大規模修繕の資金を借りる融資。認定マンションは金利が年0.2%引下げ申込時点で認定を取得していることが条件。東京都の利子補給(マンション改良工事助成)と併用できる(申込みの順番は下記リンク先)
住宅金融支援機構 マンションすまい・る債管理組合が修繕積立金を債券で運用する制度。認定マンションは利率が上乗せ(2026年度は認定2.100%・非認定2.000%の想定、税引前)2026年度の応募受付期間は4月13日〜10月9日(本記事公開時点で期間終了)。次年度の募集は機構の案内で確認
【フラット35】・【フラット50】認定マンションの住戸を購入する人の住宅ローン【フラット35】の金利引下げと、返済期間最長50年の【フラット50】の利用管理組合ではなく区分所有者・購入者側のメリット。引下げ幅・期間などの条件は住宅金融支援機構のサイト(flat35.com)で確認。売却時の説明材料になる
八王子市 居住環境整備補助金(分譲マンション共用部分LED化改修工事)共用部の照明LED化工事費の50%以内・上限50万円管理計画認定を受けたマンションの管理組合が対象。着工前申請・交付決定後に契約(市内登録施工業者の要件はLED化改修工事には課されていない、と市ページの原文で確認)。受付期間は2026年4月20日〜12月末日(予算到達時点で終了)。2026年9月25日時点の市の掲載では受付終了の種別に含まれていない。申請前に住宅支援課へ確認
管理状況の公表承諾があればマンション管理センターの閲覧サイトで認定マンションとして公表。不動産情報サイト(アットホーム「建物ライブラリー」)にも掲載される管理計画の内容は公開されない。評価への効果は「期待される」止まり
図表:管理計画認定マンションが使える主な制度(出典:国土交通省「管理計画認定制度のインセンティブ」令和8年4月1日現在、住宅金融支援機構、八王子市の各ページ。2026年10月12日確認。制度の内容は年度で変わります)

固定資産税の減額は、認定だけでは使えず、工事の範囲(外壁・床防水・屋根防水の3つすべて)や申告期限(工事完了から3か月以内)など別の要件があります。八王子市での手続きと必要書類は「長寿命化の大規模修繕で固定資産税を3分の1減額|八王子市の手続き」に、機構の融資と東京都の利子補給の申込みの順番は「マンション改良工事助成とは|東京都の利子補給と申込手順」にまとめています。

マンション管理適正評価制度との違い

似た名前の制度に、一般社団法人マンション管理業協会が運営する「マンション管理適正評価制度」があります。こちらは法律にもとづく自治体の認定ではなく業界団体の評価制度で、管理状況を☆0〜☆5の6段階で点数化し、有効期間は1年です(管理業協会の案内による)。管理計画認定は「認定か否か」の判定で有効期間5年、自治体が行うという点が違います。

  • 管理計画認定制度:地方公共団体が認定/認定の有無で判定/5年ごとに更新/税制・融資の優遇に直接つながる
  • マンション管理適正評価制度:マンション管理業協会が運営/☆0〜5の6段階/1年ごと/管理の細かな水準を点数で示す
  • 併用:管理会社経由で評価制度と管理計画認定の事前確認を同時に進める申請ルート(マンション管理センターの支援サービスのパターン②)があり、両方を取る管理組合もあります

本記事では管理計画認定に絞り、評価制度の詳細は管理業協会の案内にお任せします。どちらを取るか、両方取るかは、管理会社やマンション管理士と相談して決めるのが現実的です。

長期修繕計画の工事項目と費用が現実的か、施工会社の目で確認します

認定基準で詰まりやすいのは長期修繕計画と積立金の項目です。申請は管理組合・管理士が行い、当社は計画の工事内容の妥当性を現地で確認します。写真3枚(建物の外観全体・屋上やバルコニー・気になる箇所の寄り)をお送りいただければ、担当者が見てご連絡します。写真だけでは判断できない場合があり、最終的な判断は現地調査(無料)で行います。無料で、営業のお電話はしません。

● LINEで写真を送る:巧正の公式LINE

● フォームで依頼する:30秒のかんたん見積もり依頼(写真はこちらからのご連絡後にお送りください)

● お電話:042-508-3134(9:00〜18:00/日曜定休)

申請の流れ|総会決議→事前確認→市に申請→認定→5年ごとに更新

申請の主体は管理組合の管理者等で、事務ガイドラインでは申請の前に総会(臨時総会を含む)で認定申請を行う旨の決議が必要とされています。更新のときも同様です。国土交通省と八王子市の案内を合わせると、流れは次の5段階になります。

  1. 長期修繕計画と積立金の確認・見直し:17項目のうち足りないものを洗い出し、必要なら計画を見直して総会で計画と積立金額を決議する
  2. 総会で認定申請を決議:申請する旨を決議する(計画の決議と同じ総会でまとめることも可能)
  3. 事前確認:公益財団法人マンション管理センターの「管理計画認定手続支援サービス」を通じて、講習を修了したマンション管理士が認定基準への適合を確認。適合すれば「事前確認適合証」が発行される
  4. 市に認定を申請:支援システムからオンラインで八王子市に申請。市の審査を経て「認定通知書」が交付される(八王子市は審査に1か月以上かかる場合があると案内)
  5. 公表と更新:承諾があれば閲覧サイトで公表。認定の有効期間は認定を受けた日の翌日から起算して5年で、5年ごとに更新申請が必要。満了前に更新を申請していれば、処分が出るまで従前の認定が有効
八王子のマンション 管理計画認定の申請の流れ(長期修繕計画の見直し→総会決議→事前確認→市に申請→認定→5年更新)と、認定後に使える固定資産税減額・機構融資の金利引下げ・八王子市LED化補助を示した図解
図解:管理計画認定の流れと使えるようになる制度(国土交通省・八王子市・マンション管理センターの公表資料をもとに当社が整理)

費用は2段に分かれます。八王子市への申請手数料は無料です。一方、マンション管理センターの支援サービスは、1申請あたりシステム利用料10,000円(税込)と事前確認審査料がかかり、審査料は依頼のパターンで変わります。管理組合がセンターに直接申し込む場合(パターン④)は長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)、マンション管理士や管理会社に事前確認を依頼する場合はその相手との取り決めによります。事前確認を使わずに自治体へ直接申請するルートも制度上はありますが、八王子市のページではシステム経由のオンライン申請が案内されているため、直接申請の可否は市に確認してください。

なお、2027年(令和9年)4月1日以降の申請には見直し後の認定基準が適用されます(分譲事業者が分譲時に管理計画を作成して管理組合に引き継ぐ仕組みの導入にあわせたもの)。2026年度中に申請するか、翌年度に回すかで基準の版が変わる可能性があるため、国土交通省のページで最新の基準を確認してください。

八王子市での窓口と提出先

八王子市は「八王子市マンション管理適正化推進計画」を2022年(令和4年)3月に策定し(2026年3月に第4次住宅マスタープランと一体で中間改定)、市が認定事務を行っています。市のページでは第30号が認定されたことが公表されています(2026年10月8日更新時点)。窓口は次のとおりです。

  • 認定の申請先・制度の問い合わせ:八王子市 まちなみ整備部 住宅支援課/〒192-8501 八王子市元本郷町三丁目24番1号/電話 042-620-7260/FAX 042-626-3616
  • 事前確認・支援システムの問い合わせ:公益財団法人マンション管理センター 管理計画認定手続支援サービス係/電話 03-6261-1274
  • 申請方法:管理計画認定手続支援システムからオンライン申請。市への手数料は無料
  • 無料で相談できる窓口:八王子市「マンション管理組合なんでも相談室」(マンション管理士による相談会、八王子市まちづくり公社 042-644-7611で予約)、東京都の分譲マンション無料専門相談(住宅支援課で申込受付)
  • 固定資産税減額の申告先:八王子市 財務部資産税課(家屋担当)。認定通知書の発行は住宅支援課で、窓口が分かれる

八王子市のページ(2026年10月8日更新)には必要書類の一覧は載っておらず、マンション管理センターのページを参照するよう案内されています。事務ガイドラインでは、総会議事録の写し、管理規約の写し、決算書類、長期修繕計画の写し、名簿の整備状況が分かる資料などが確認対象書類として挙げられています。管理会社に管理を委託している場合は、これらの多くを管理会社が保管しているので、まず管理会社に揃えてもらうのが早道です。

大規模修繕の計画との関係|長期修繕計画の見直しと認定を同時に進める順番

認定基準の中核が長期修繕計画である以上、大規模修繕の検討と認定の取得は、別々に進めるより同じ流れに乗せた方が手戻りが少なくなります。当社が施工会社の立場でおすすめしている順番は次のとおりです。

  1. 建物診断で劣化の実態をつかむ:外壁・屋上防水・シーリング・鉄部の現状を調べ、今回やる工事と次回に回す工事を分ける。目視・写真の一次調査は当社で無料です
  2. 長期修繕計画を見直す:診断結果をもとに、工事項目・周期・推定工事費を更新し、計画期間を30年以上・大規模修繕2回以上に組み直す。推定工事費は実際の見積と差が出やすい部分なので、施工会社の概算を参考に置くと現実に近づきます
  3. 積立金の平均額を目安と比べる:見直した計画で平均額を計算し、目安を下回るなら引上げ案を作る。固定資産税減額の「2021年9月1日以降に基準まで引上げ」の要件は、この段階と結びつきます
  4. 総会で計画・積立金額・認定申請をまとめて決議する:議案を1回の総会にまとめれば、認定申請と工事の合意形成を一度に進められます
  5. 事前確認・市への申請と、工事の発注準備を並行させる:認定の審査(1か月以上)と、工事の仕様決め・相見積もり・業者選定は並行できます。固定資産税減額を使うなら、工事の範囲に外壁・床防水・屋根防水の3つを含める形で仕様を組みます
八王子市 大規模修繕の足場を設置したマンションの全景(巧正が元請けとして施工)
足場を組んだ大規模修繕(八王子市内・当社が元請けとして施工)。長期修繕計画の推定工事費は、こうした足場を組む工事の実際の見積と比べて確かめます

管理組合の大規模修繕全体の進め方(修繕委員会の立ち上げから完了検査まで)は「八王子の管理組合向け大規模修繕の進め方|全10ステップ」で整理しています。認定の取得は、この10ステップのうち計画の見直しと総会決議の段階に重ねる形になります。

巧正ができること|申請の代理はしませんが、計画の「現実性」を確認します

巧正は外装修繕の元請けであり、マンション管理士事務所でも建築士事務所でもありません。認定申請の代理、事前確認、修繕積立金引上証明書の発行は行えません。これらは管理組合がマンション管理士・管理会社・建築士に依頼する部分です。当社にできるのは、認定基準の中核にある長期修繕計画を、施工会社の目で現実に近づけることです。

  • 無料の建物診断と報告書:外壁診断士による目視・写真の一次調査。長期修繕計画の見直しの材料になる劣化の実態を報告書にまとめます
  • 工事項目と費用の現実性の確認:計画に載っている工事項目・周期・推定工事費を、当社が日常的にお見積りしている内容と照らして「抜けている項目」「金額が今の相場と離れている項目」をお伝えします
  • 工事項目ごとに分けた概算見積:仮設・下地補修・シーリング・外壁塗装・鉄部塗装・防水を分けた見積で、計画の推定工事費の置き換えや、固定資産税減額の3工事(外壁塗装等・床防水・屋根防水)が含まれているかの確認に使えます
  • 施工後の記録:工事写真帳・保証書・点検スケジュールをお渡しし、修繕等の履歴情報(認定基準No.5)として管理組合が保管できる形にします。保証の範囲は記事末の「巧正の工事保証とアフター点検」をご覧ください

認定を取るかどうかにかかわらず、長期修繕計画の工事項目と金額が現実に合っているかは、次の大規模修繕の合意形成に直接効いてきます。計画書をお持ちいただければ、施工会社の立場で見た所見を無料でお伝えします。契約の義務はありません。

よくあるご質問

Q1. 管理計画認定を取るのに費用はいくらかかりますか

A. 八王子市への申請手数料は無料です。別に、マンション管理センターの支援サービスのシステム利用料10,000円(税込・1申請あたり)と事前確認審査料がかかります。審査料は管理組合が直接センターに申し込む場合で長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)、マンション管理士や管理会社に依頼する場合はその相手との取り決めです。長期修繕計画の見直しが必要なら、その作成費用は別にかかります(2026年10月12日確認)。

Q2. 認定を取ると固定資産税は自動的に下がりますか

A. 下がりません。固定資産税の減額(長寿命化促進税制)は、認定マンションであることに加えて、築20年以上・10戸以上、外壁塗装等・床防水・屋根防水の3つすべてを含む長寿命化工事の完了、過去の長寿命化工事の実績、工事完了から3か月以内の申告などの要件があり、減額されるのは翌年度分のみです。認定のルートでは、2021年9月1日以降に修繕積立金を基準まで引き上げたことの証明も必要です。詳しくは固定資産税減額の記事をご覧ください。

Q3. 修繕積立金が目安より低いと認定は取れませんか

A. 基準は「計画期間全体の平均額が著しく低額でないこと」で、比較の相手は国土交通省ガイドラインの目安です。目安を下回る場合、事務ガイドラインでは専門家による「著しく低額でない旨の理由書」の提出が想定されています。計画の見直しとあわせて積立金の引上げを検討するのが一般的な進め方です。理由書で進めるか引上げで進めるかはマンション管理士にご相談ください。

Q4. 管理会社に任せていれば認定は自動的に取れますか

A. 自動的には取れません。申請は管理組合の管理者等が行い、事前に総会決議が必要です。管理会社に書類の整理や事前確認の依頼先の手配を頼める場合がありますが、認定申請を行うかどうかの判断と決議は管理組合の側にあります。管理会社経由で管理業協会の適正評価制度と同時に進めるルートもあるので、委託先に相談してみてください。

Q5. 認定の有効期間が切れたらどうなりますか

A. 認定は5年ごとに更新を受けないと、期間の経過によって効力を失います(マンション管理適正化法 第5条の16)。更新にも総会決議が必要です。満了前に更新を申請していれば、市の処分が出るまで従前の認定が有効です。また、認定後に計画どおりの管理が行われていないと市が認めた場合は改善命令や認定の取消しの規定があります(同法 第5条の19・第5条の20)。

Q6. 巧正に大規模修繕を頼めば、認定の手続きもしてもらえますか

A. 認定申請の代理や事前確認は当社では行えません。申請は管理組合、事前確認はマンション管理士、積立金引上証明書は管理士または登録建築士事務所の建築士が担います。当社にできるのは、建物診断の報告書と工事項目ごとに分けた概算見積をお渡しし、長期修繕計画の工事項目・費用が現実に合っているかを施工会社の立場で確認することです。

まとめ:認定の鍵は長期修繕計画。大規模修繕の検討と同じ流れで進める

管理計画認定制度は、管理組合の運営・規約・経理・長期修繕計画・名簿の17項目を自治体が確認し、基準を満たすマンションを認定する任意の制度です。八王子市は市が認定を行い、申請手数料は無料、事前確認はマンション管理センターの支援サービスを通じて行います。

  • 認定基準は17項目。時間がかかるのは長期修繕計画と修繕積立金の6項目(7年以内の見直し・30年以上で大規模修繕2回・一時金なし・平均額が目安以上・最終年度に借入残高なし・総会決議)
  • メリットは固定資産税減額の要件充足、機構の融資の金利引下げ(年0.2%)、すまい・る債の上乗せ、八王子市のLED化補助(50%・上限50万円)、管理状況の公表。資産価値への効果は「期待される」止まり
  • 流れは、計画の見直し→総会決議→事前確認→市にオンライン申請→認定→5年ごとに更新。八王子市の審査は1か月以上かかる場合がある
  • 大規模修繕の検討と同じ流れに乗せ、建物診断→計画見直し→積立金の確認→総会でまとめて決議→審査と発注準備を並行、の順で進める
  • 巧正は申請の代理をしないが、計画の工事項目・費用の現実性を施工会社の立場で確認し、工事項目ごとに分けた概算見積と診断報告書をお渡しする

八王子・多摩エリアで長期修繕計画の見直しと大規模修繕をあわせてご検討の管理組合様は、計画書をお持ちいただければ施工会社の視点での所見を無料でお伝えします。

長期修繕計画の見直し・大規模修繕のご相談は無料です

八王子・多摩のマンションの現地調査と見積は無料で、認定に向けた資料づくりにもお使いいただけます。写真3枚(建物の外観全体・屋上やバルコニー・気になる箇所の寄り)をお送りいただければ、担当者が見てご連絡します。写真だけでは判断できない場合があり、最終的な判断は現地調査(無料)で行います。無料で、営業のお電話はしません。

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● お電話:042-508-3134(9:00〜18:00/日曜定休)

出典・参考資料

執筆・監修:巧正株式会社 施工管理部(外壁診断士・2級建築施工管理技士補(仕上げ)在籍)|創業2014年・累計1,000件超の修繕実績。本記事は国土交通省の認定基準・事務ガイドライン・インセンティブ資料、マンション管理適正化法(e-Gov法令検索・2026年4月1日施行の改正後)、八王子市・マンション管理センター・住宅金融支援機構・東京都の公表資料にもとづいて作成し、2026年10月12日に内容を確認しています。制度・手数料・補助金は年度で変わります。巧正は認定申請の代理・事前確認を行いません。申請の可否や個別の判断は八王子市 住宅支援課、マンション管理士にご確認ください。

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