マンション大規模修繕の住民対応|管理組合が整える工事中のトラブル対策
マンションの大規模修繕で、理事会・修繕委員会がいちばん気にするのは「工事中に住民から苦情が出たらどうするか」です。足場が架かる数か月間、音・臭い・洗濯物・バルコニーの片付け・駐車場の制限が暮らしに入り込みます。苦情をゼロにすることはできませんが、説明会・掲示・問い合わせ窓口・記録・工事協定という体制を着工前に整えておけば、小さいうちに収められます。八王子を拠点に大規模修繕を元請けとして手がける巧正株式会社が、管理組合側で整えておく住民対応の体制を順番に説明します。
居住者の方から見た「洗濯物はいつ干せるか」「窓はいつ閉めるか」といった工程ごとの疑問は工事中の暮らしQ&A(居住者向け)に、当社が元請けとして行う安全管理と近隣対応は巧正の安全管理と近隣対応に分けてまとめています。この記事は、その二つの手前にある「管理組合としての段取り」が主題です。
結論:工事中の住民対応は、着工前に決める5つの体制で決まる
工事中のトラブルの多くは、工事そのものより「知らされていなかった」「誰に言えばいいか分からなかった」「言ったのに返事がない」から大きくなります。裏返すと、管理組合が着工前に決めておくことは次の5つに絞れます。
- 説明会:工事の内容と暮らしへの影響を、施工会社から直接説明する場を持つ
- 掲示・配布:工程表と週間予定を、全戸に同じ形で届ける経路を決める
- 問い合わせ窓口:居住者が最初に連絡する先を一つに決め、全戸に周知する
- 記録と報告:受けた声を記録し、理事会・修繕委員会が定期的に確認する
- 工事協定(工事中のルール):作業時間・休工日・音の出る作業・搬入動線・駐車場などを文書で決める
この5つは、どれも施工会社任せにせず、管理組合が「決めた」という形を残すことに意味があります。居住者にとっては、理事会が決めたルールの方が受け入れやすく、施工会社にとっては守るべき基準がはっきりするからです。

説明会の資料や工事協定の案づくりからご相談いただけます。お電話 042-508-3134(9:00〜18:00/日曜定休)またはお問い合わせフォームへ。現地調査と見積は無料です。
役割分担:理事会・管理会社・施工会社の「誰が窓口か」を先に決める
住民対応で最初に決めるのは役割分担です。分譲マンションの大規模修繕には、理事会・修繕委員会、管理会社、施工会社(元請け)、設計監理方式であれば設計事務所が関わります。誰が何を受けるかが曖昧だと、同じ苦情が複数の経路から入り、返答が食い違います。当社が元請けとして入る案件で基本にしている分け方は次のとおりです。
| 項目 | 理事会・修繕委員会 | 管理会社 | 施工会社(元請け) |
|---|---|---|---|
| 工事中のルール(工事協定) | 決める・承認する | 案の作成を補助 | 案を提示し、守る |
| 説明会 | 主催・司会 | 会場・案内の手配 | 工事内容と生活影響を説明 |
| 掲示・配布 | 内容を確認 | 全戸配布・掲示板の管理 | 工程表・週間予定・案内文を作成 |
| 日常の問い合わせ・苦情 | 報告を受ける | 受けた声を施工会社へ回す | 一次窓口(現場代理人)として受け、対応する |
| 記録 | 定例会で確認 | 受付分を共有 | 受付票に記録し、定例会で報告 |
| 解決しない問題 | 方針を決める | 調整 | 責任者が対応し、再発防止策を提示 |
ポイントは、日常の問い合わせの一次窓口を施工会社の現場代理人にし、理事会は「受けた内容と対応の報告」を受ける側に回ることです。理事は居住者でもあるため、廊下で直接苦情を受けることが必ずあります。その場合も「現場代理人に伝えておきます」と一次窓口に戻す運用にしておくと、理事個人が板挟みになりません。発注方式ごとの体制の違いは管理組合向け 大規模修繕の進め方(全10ステップ)で説明しています。

着工前の住民説明会:議題・資料・欠席者への伝え方
総会で工事の実施が決まったあと、着工前に開く「工事説明会」は、合意形成のための総会とは目的が違います。総会は「やるかどうか・いくらで・どこに頼むか」を決める場、工事説明会は「決まった工事で暮らしがどう変わるか」を伝える場です。総会の決議要件や合意形成の進め方は大規模修繕の総会・合意形成に分けています。
説明会で扱う議題
- 工事の範囲と工程の全体像(着工・足場の組立と解体・主要工程・完了の予定)
- 作業時間と休工日、音の出る作業(足場の組立解体・高圧洗浄・下地補修)の時期の目安
- バルコニーの片付けの範囲と期限、立入りが必要な工程
- 洗濯物・窓・換気・エアコン・駐車場・駐輪場・宅配の扱い
- 防犯の対策(足場の出入口の施錠、作業員の識別)と、居住者にお願いすること
- 問い合わせ窓口の連絡先と受付時間、緊急時の連絡先
- 個別の配慮が必要な方(在宅勤務・高齢の方・乳幼児・療養中・ペット)の申し出の方法
資料と欠席者へのフォロー
説明会の資料は、そのまま全戸配布できる形で作ります。当社では、工程表、作業時間と休工日、音・臭いの出る工程の一覧、居住者向けの生活Q&Aを説明会用の資料としてお渡しし、説明会には当社の担当者が出席して直接説明します。出席できない世帯の方が多いのが普通なので、資料の全戸配布と掲示板への掲示を説明会とセットにし、質疑応答の要点も後日配布します。
説明会の時期は、バルコニーの片付けや駐車場の調整に時間が要るため、着工の2〜4週間前を目安にしています。賃貸併用や投資用の住戸がある場合は、区分所有者(オーナー)と入居者の両方に案内が届くよう、管理会社の名簿で配布先を確認しておきます。

工事協定(工事中のルール)で決めること:作業時間と法令の整理
工事協定は、管理組合と施工会社の間で「工事中に守るルール」を文書にしたものです。請負契約書とは別に、暮らしに関わる事項だけを抜き出して決めておくと、居住者への説明にそのまま使えます。決めておく項目は次のとおりです。
- 作業時間と休工日:平日の作業時間、土曜の扱い、日曜・祝日の休工
- 音の大きい作業の時間帯:足場の組立解体・高圧洗浄・下地補修のはつりを行う時間帯と、事前に知らせる方法
- 搬入出と駐車場:資材搬入の時間帯と経路、使用を制限する駐車区画と期間、誘導員の配置
- 共用部の使い方:仮設事務所・資材置場・仮設トイレの位置、エレベーターの養生と使用
- 作業員のルール:喫煙場所、休憩場所、腕章などの識別、居住者への挨拶
- 連絡の方法:窓口の連絡先と受付時間、緊急連絡先、掲示板と配布の頻度
- バルコニーの立入り:立ち入る工程と事前通知の方法、不在時の扱い
作業時間の根拠:騒音規制法・東京都環境確保条例と、管理規約
「早朝や夜間の作業は法律違反」と説明されることがありますが、正確ではありません。労働基準法は労働時間・賃金・割増賃金などを定める法律で、建設作業の時間帯そのものを定めた法律ではありません。作業時間を縛っているのは、騒音規制法・振動規制法(特定建設作業)と東京都環境確保条例(指定建設作業)の規制、そして管理規約・使用細則・工事協定です。東京都環境局が示す作業時間の制限は次のとおりです。
| 区分 | 根拠 | 作業時間帯 | 1日の作業時間 | 同一場所の連続日数 | 作業日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 特定建設作業(区市が指定する1号区域:住居系の地域など) | 騒音規制法・振動規制法 | 7時〜19時 | 10時間以内 | 6日以内 | 日曜・休日は不可 |
| 指定建設作業(付表地域以外) | 東京都環境確保条例 | 7時〜19時 | 10時間以内 | 6日以内 | 日曜・休日は不可 |
注意したいのは、この制限が「対象になる作業」にだけかかる点です。騒音規制法の特定建設作業は、くい打機・さく岩機・一定出力以上の空気圧縮機などを使う作業で、大規模修繕の高圧洗浄や塗装は含まれません。一方、東京都環境確保条例の指定建設作業には「原動機を使用するはつり作業及びコンクリート仕上作業」が含まれるため、下地補修で電動工具を使うはつりは条例の勧告基準(7時〜19時・日曜休日を除く)に沿って計画します。該当するかどうかは作業内容で変わるため、着工前に施工会社と区市の窓口で確認します。
つまり、法令上の時間帯(7時〜19時)はあくまで外枠で、実際の作業時間はそれより狭く、管理規約や工事協定で決めるのが普通です。当社の標準は平日8時〜17時、日曜・祝日は休工で、大規模修繕では土曜も休工を基本にしています。夜間・休日の作業は、工期の都合や店舗併用の建物など理由がある場合に、居住者・近隣への影響を確認したうえで個別にご相談いただけます。
- 東京都環境局「建設工事に係る騒音・振動の規制 作業時間の制限」「対象の作業」
- 東京都環境確保条例施行規則「別表第十四 指定建設作業に適用する勧告基準」
- e-Gov法令検索「労働基準法」
掲示と配布:工事中の情報を「同じ形で・先に」届ける
説明会で全体像を伝えたあとは、工事中の情報を途切れさせないことが住民対応の中心になります。居住者が知りたいのは「自分の住戸に関係する日がいつか」です。全体の工程表だけでは分からないため、面(東西南北)や階ごとに、洗濯物を干せない日・バルコニーに立ち入る日・駐車場を使えない日が読める形にします。
- 着工前:全体工程表、作業時間と休工日、窓口の連絡先、バルコニー片付けの案内(全戸配布+掲示)
- 毎週:翌週の週間予定(どの面で何をするか、音の出る作業、立入りの有無)を掲示板に掲示
- 工程の節目:高圧洗浄・塗装・バルコニー防水など、住戸ごとの対応が要る工程は該当住戸へ個別に配布
- 変更時:雨天や強風で工程がずれたときは、掲示を更新し、管理組合にも連絡
掲示板はエントランスとエレベーター内など、全員が毎日通る場所に限定し、古い掲示を残さないことが大切です。管理会社がアプリや電子掲示板を運用している場合は、紙と併用します。掲示物の作成は施工会社の仕事で、管理組合は「どこに・どの頻度で」を協定で決め、内容を確認する役に回ります。

問い合わせ窓口と苦情の受け方・記録のしかた
窓口は「一つに決めて、全戸に周知する」が原則です。当社が元請けの場合は、現場代理人の連絡先を工事案内に明記し、受けた声は当社が窓口となって対応します。管理組合・オーナー様が直接対応する必要はなく、理事や管理員に直接入った声も当社に回していただければ対応します。受けた内容は受付票に残し、定例会で報告します。
| 受付票の項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 受付日時・受付者 | いつ、誰が受けたか(電話・対面・管理会社経由など経路も) |
| 住戸・連絡先 | 部屋番号と、折り返しの方法(匿名の申し出も記録する) |
| 内容 | 何が・いつ・どこで起きたか。本人の言葉をそのまま残す |
| 原因の確認 | 当日の作業内容・時間帯・担当との照合結果 |
| 対応と期日 | 何をいつまでに行うか。初回の返答期限を協定で決めておく |
| 完了確認 | 対応後に本人へ確認した日と結果。再発防止策があれば記載 |
記録には二つの役割があります。一つは、返答漏れを防ぐこと。もう一つは、同じ種類の声が続いたときに「工程や説明の仕方を変える」判断の材料にすることです。たとえば高圧洗浄の日に窓まわりの汚れの声が複数出たなら、養生の範囲か案内の文面に原因があります。個別対応で終わらせず、定例会で工程・掲示・説明の見直しにつなげます。
受けるときの基本
- 最初に聞き取る。言い分を遮らず、事実(いつ・どこで・何が)を確認してから対応を話す
- その場で約束できないことは「確認して折り返す」と期限を伝える
- 工事に起因する破損や汚れは、まず現場で状況を確認し、写真を残す
- 感情的な申し出も、受付票には事実と要望だけを書く
- 対応が終わったら本人に結果を伝え、理事会には定例会でまとめて報告する

バルコニーの私物撤去と立入り:管理規約の位置づけと段取り
大規模修繕でいちばん個別対応が多いのがバルコニーです。バルコニーは各住戸が専用で使っていますが、国土交通省のマンション標準管理規約(単棟型)では共用部分(別表第2)とされ、各住戸に「専用使用権」がある部分として整理されています(第14条)。共用部分の管理は管理組合の責任と負担で行い(第21条)、管理のために必要な範囲で専有部分や専用使用部分への立入りを請求でき、請求された側は正当な理由なく拒否できないとされています(第23条)。
つまり、バルコニーの防水や手すりの塗装のために立ち入ることと、そのために私物を片付けていただくことは、管理規約上の根拠がある依頼です。ただし、根拠があることと、気持ちよく協力してもらえることは別です。「規約で決まっているから」と前面に出すより、片付ける範囲・期限・片付けた物の置き場・戻せる時期を先に示す方が、結果として協力が得やすくなります。管理規約の条文番号と内容は、建物ごとの規約で必ず確認してください。
- 国土交通省「マンション管理(標準管理規約の掲載ページ)」/「令和7年改正 マンション標準管理規約(単棟型)・コメント付き」(PDF)
片付けの段取り
| 時期 | 管理組合・管理会社 | 施工会社 |
|---|---|---|
| 説明会(着工2〜4週間前) | 片付けの依頼を正式に案内 | 片付ける範囲(床置きの物・物干し台・簀子・植木鉢など)と立ち入る工程を説明 |
| 片付け期限(施工会社が指定。作業日の前日までが一般的で、再案内の余裕をみて数日前に設定することもある) | 未対応住戸を名簿で把握し個別に連絡 | 期限と該当住戸を個別配布で再案内 |
| 工程の前日〜当日 | 連絡のつかない住戸を共有 | 立入りの日時を掲示と個別通知で知らせ、作業前に確認 |
| 片付けが難しい世帯 | 事情を聞き、手伝いの可否を施工会社と相談 | 大きな物の移動を手伝う、置き場を用意するなどを個別に提案 |
| 完了後 | 戻せる時期を案内 | 養生を外し、バルコニーの状態を確認してから使用再開を知らせる |
エアコンの室外機は、工程に応じて養生したまま作業するか、工事側で一時的に持ち上げるか移動して作業します。どの扱いになるか、費用が工事費に含まれるかを説明会で示しておくと、工事中の「聞いていない」を防げます。
個別の配慮:在宅勤務・高齢の方・乳幼児・療養中・ペット
同じ工事でも、受け取り方は世帯ごとに違います。在宅勤務の方には会議中の音、高齢の方や療養中の方には臭いと換気、乳幼児のいる世帯には昼寝の時間、ペットのいる世帯には音と臭いが負担になります。すべてに合わせた工程は組めませんが、「誰がどの点で困るか」を先に知っておけば、できる調整はあります。
- 事前の申し出を募る:説明会の案内に「配慮が必要な方は窓口へ」と明記し、申し出の方法(紙・電話・管理会社経由)を複数用意する
- できること・できないことを示す:音の出る作業の日時を個別に事前連絡する、該当住戸の面の作業を特定の時間帯に寄せる、は調整しやすい。完全な無音や工程の大幅な変更はできない、と最初に伝える
- 日中在宅の世帯に合わせた周知:掲示だけでなく、該当住戸への個別配布や管理員からの声かけを加える
- 避難が必要な作業:バルコニー防水のプライマーなど臭いの強い工程は、日時を個別に知らせ、外出や換気の判断ができるようにする
- 個人情報の扱い:申し出の内容は施工会社と管理組合の必要な範囲で共有し、掲示物には書かない
在宅勤務の方への対応は、申し出があれば当該住戸に関わる音の出る作業の日時を事前にお知らせし、可能な範囲で時間帯を調整します。工程全体を一世帯に合わせることはできないため、「いつ音が出るか」を確実に先に伝えることを優先します。
トラブルが大きくなったときの進め方:3段階のエスカレーション
一次窓口で収まらない問題も出ます。たとえば、同じ住戸から繰り返し申し出がある、工事に起因する破損で補償の話になる、作業員の態度への不満が続く、といった場合です。誰がどの段階で出るかを先に決めておくと、理事が一人で抱え込むことを防げます。

- 現場で解決する段階:現場代理人が受け、原因を確認して対応する。作業の時間帯や養生の変更など、現場で判断できることはここで完結させ、受付票に残す
- 施工会社の責任者と管理会社が入る段階:同じ内容が繰り返される、補償が関わる、現場の判断を超える場合は、施工会社の工事責任者と管理会社の担当者が同席して対応する。設計監理方式なら監理者も加わる。理事会には経過を報告する
- 理事会・修繕委員会が方針を決める段階:工程の変更や費用の扱い、個別の合意が必要な場合は、理事会が方針を決める。必要に応じて、公益財団法人マンション管理センターや区市のマンション相談窓口など、第三者の相談先を使う
工事に起因する物損や第三者への損害は、施工会社の請負業者賠償責任保険で備えるのが一般的です。当社も同保険に加入しています。ただし適用範囲は事案ごとに判断されるため、着工前に「どのような損害が対象か」「連絡から手続きまでの流れ」を確認しておきます。保険の種類と確認の仕方は、記事末尾の関連ページ「大規模修繕の業者選び7つのチェックポイント」で整理しています。
巧正が元請けとして行う住民対応
当社は八王子を拠点に、マンション・アパート・ビルの修繕を元請けとして一貫して管理しています。工事中の住民対応で、当社が標準として行っていることは次のとおりです。
- 着工前に、協力業者任せにせず当社が近隣へ挨拶と工事案内を行い、居住者向けの案内文を当社で作成する
- 管理組合の説明会に当社の担当者が出席し、工事の流れと生活面の注意点を直接説明する
- 工事中の問い合わせ・苦情は当社が窓口になり、受けた内容と対応を管理組合に報告する
- 掲示板に週間予定を掲示し、洗濯物を干せる日・バルコニーに立ち入る日・駐車場の制限日が分かるようにする
- 作業時間は平日8時〜17時、日曜・祝日は休工。大規模修繕では土曜も休工が基本。夜間・休日はご相談のうえ個別に判断
- 緊急連絡先を工事案内に明記(営業時間内は042-508-3134、夜間・休日は代表の携帯電話につながる番号)
- 工事に起因する損害に備え、請負業者賠償責任保険に加入
- 工事後は、屋上防水 平場10年・立上り5年、外壁塗膜 最長10年の当社保証と、1・3・5・10年の定期点検で引き継ぐ
足場の安全、防犯、騒音・臭い・粉じんの工程ごとの配慮、法令と届出の詳細は巧正の安全管理と近隣対応にまとめています。工事中の広報や仮設事務所などの費用が見積のどこに入るかは大規模修繕の見積書の見方で確認できます。


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「住民にどう説明すればいいか」「工事協定に何を入れるか」の段階からご相談いただけます。現地調査と診断は無料で、工事の内容とあわせて、工事中の住民対応の計画(説明会・掲示・窓口・工事協定の案)をご提案します。相見積もりの段階でも構いません。
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よくあるご質問
Q1. 住民説明会は必ず開かなければいけませんか?
A. 法律上の義務ではありませんが、着工前の工事説明会は開くことをおすすめします。書面だけでは「読んでいない」「分からなかった」が残りやすく、質問を受ける場がないと、不満が工事中にまとめて出てきます。出席率は高くないのが普通なので、資料の全戸配布と掲示をセットにします。
Q2. 苦情の窓口は理事会にすべきですか、施工会社にすべきですか?
A. 一次窓口は施工会社の現場代理人にし、理事会は報告を受ける側に回る形をおすすめします。理事に直接入った声も施工会社に回す運用にしておけば、返答が食い違わず、理事個人の負担も減ります。受けた内容と対応は受付票で記録し、定例会で確認します。
Q3. 早朝や夜間の作業は法律で禁止されているのですか?
A. 一律に禁止する法律はありません。労働基準法は労働時間・賃金・割増賃金などを定める法律で、作業の時間帯そのものを定めた法律ではありません。騒音規制法・振動規制法の特定建設作業と東京都環境確保条例の指定建設作業に該当する作業には、区市が指定する区域(1号区域)では7時〜19時・1日10時間以内・日曜休日を除くなどの制限があります。それ以外の作業時間は管理規約や工事協定で決めます。当社の標準は平日8時〜17時、日曜・祝日休工で、夜間・休日は個別にご相談ください。
Q4. バルコニーの片付けを拒否する住戸があったらどうなりますか?
A. まず事情を聞きます。高齢で重い物を動かせない、長期不在、片付ける場所がない、といった理由なら、施工会社が移動を手伝う、置き場を用意する、工程をその住戸だけ後ろにずらす、などで解決できることが多いです。標準管理規約では管理に必要な立入りを正当な理由なく拒否できないとされていますが、規約を盾にする前に、理事会と管理会社から個別に連絡を取るのが先です。未施工のまま残った部分は保証の対象にできないのが一般的なので、着工前の合意を優先します。
Q5. 工事中に車や私物が汚れた、傷ついたという申し出があったら?
A. まず施工会社に連絡し、現場で状況を確認して写真を残します。工事に起因するものであれば、施工会社の請負業者賠償責任保険の手続きを含めて施工会社が対応します。適用の可否は事案ごとに判断されるため、着工前に保険の内容と連絡の流れを確認しておくことをおすすめします。管理組合が間に入る必要があるのは、工事との因果関係で意見が分かれた場合です。
Q6. 賃貸の住戸が多いマンションで、入居者への周知はどうすればいいですか?
A. 区分所有者(オーナー)と入居者の両方に案内が届くようにします。管理会社の名簿で賃貸住戸を確認し、入居者には掲示と全戸配布で、オーナーには郵送や管理会社経由で案内します。バルコニーの片付けなど入居者の協力が要る事項は、オーナーからも入居者へ伝えてもらうよう依頼します。
まとめ
- 工事中の住民対応は、説明会・掲示配布・問い合わせ窓口・記録と報告・工事協定の5つの体制を着工前に決めることで決まる
- 一次窓口は施工会社の現場代理人に一本化し、理事会は報告を受ける側に回る
- 作業時間を縛るのは労働基準法ではなく、騒音規制法・東京都環境確保条例の規制と管理規約・工事協定。法令の外枠より狭く、協定で決める
- バルコニーの片付けと立入りは標準管理規約に根拠があるが、範囲・期限・置き場・戻せる時期を先に示して協力を得る
- 解決しない問題は、現場→施工会社責任者と管理会社→理事会の3段階で、誰が出るかを先に決めておく
管理組合・修繕委員会の方へ|工事中の住民対応まで含めてご相談ください
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執筆・監修:巧正株式会社 施工管理部(外壁診断士・2級建築施工管理技士補(仕上げ)在籍)|創業2014年・累計1,000件超の施工実績|〒192-0045 東京都八王子市大和田町6-19-8 ウィングマンション205号/TEL 042-508-3134/東京都知事許可(般-7)第161006号
