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賃貸アパート・ビルの長期修繕計画|オーナーが自分で作る手順と修繕周期

賃貸アパートや収益ビルには、分譲マンションのような管理組合も修繕積立金の制度もありません。修繕をいつ、いくらで行うかは、オーナー様がひとりで決めることになります。八王子を拠点にアパート・マンション・ビルの修繕を元請けとして手がける巧正株式会社が、国土交通省の計画修繕ガイドブックと長期修繕計画作成ガイドライン、国税庁の公表内容にもとづいて、賃貸アパート・ビルの長期修繕計画をオーナー様が自分で作る手順、修繕周期の目安、資金と税務で気をつける点を整理しました。

結論:賃貸・ビルに長期修繕計画の作成義務はない。ただ賃貸住宅で計画的に修繕しているオーナーは約4割。作る手順は「期間→項目→周期→費用」の4ステップ

賃貸アパート・ビルの長期修繕計画は、法律で作成が義務づけられているものではありません。ただ国土交通省の賃貸住宅オーナーへの調査では、計画的に修繕を実施しているオーナーは約4割にとどまっています。分譲マンションと違って積立金の仕組みがないので、計画がないと大規模修繕の年に資金が偏りやすくなります。作り方は国の計画修繕ガイドブックにある計画期間→修繕項目→修繕周期→修繕費の4ステップで、計画期間は30年以上・大規模修繕2回以上が目安です。賃貸では住戸内の設備も項目に入れる点と、修繕費と資本的支出の税務上の区分が、分譲マンションと大きく違うところです。

目次

賃貸アパート・ビルに長期修繕計画は必要か

分譲マンションの長期修繕計画には、国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」と標準様式があり、管理計画認定制度の基準にもなっています。一方、賃貸アパートや事務所ビルには、長期修繕計画の作成を義務づける法律はありません。建築基準法第8条が、建物の所有者・管理者または占有者に「敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」と定めているだけです。

義務がないぶん、実態は進んでいません。国土交通省が令和4年度に民間賃貸住宅のオーナーに行ったアンケートでは、計画的に修繕を実施しているオーナーは約4割にとどまり、約2割は計画修繕を実施していないと回答しています(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業者向け 計画修繕ガイドブック」)。

計画がなくても建物は傷みます。違いが出るのは、傷んでから慌てて直すか、傷む前に時期と資金を決めておくかです。国のガイドブックは「計画修繕」を、修繕の実施時期をあらかじめ予定し(計画的)、破損などが生じる前に実施する(予防的)ことと定義しています。長期修繕計画は、この「あらかじめ予定する」ための道具です。

八王子の建物 外壁のチョーキング 手でこすると白い粉が付く劣化サイン
外壁のチョーキング(手に白い粉が付く状態)。塗膜の保護機能が切れてきたサインで、計画上の塗り替え時期と照らし合わせる目安になります

分譲マンションの長期修繕計画と、何が違うのか

ネット上の長期修繕計画の解説は、ほとんどが分譲マンション(管理組合)向けです。賃貸アパート・ビルのオーナー様がそのまま使うと、ずれる点が5つあります。

項目分譲マンション(管理組合)賃貸アパート・ビル(オーナー)
計画を作る根拠国のガイドライン・標準様式。管理計画認定の基準法的な作成義務はない。国の計画修繕ガイドブックが参考になる
資金の仕組み区分所有者から毎月集める修繕積立金積立の仕組みはない。家賃収入からオーナーが自分で準備する
計画に入れる範囲共用部分(外壁・屋上・共用設備など)共用部分に加えて、住戸内の給湯器・エアコン・水回りなど専有部分の設備も
決める人理事会が案を作り、総会で決議オーナー(または管理会社と相談して)ひとりで決められる
工事中の相手区分所有者・居住者入居者・テナント。空室や退去の時期も考える
図表:分譲マンションと賃貸アパート・ビルの長期修繕計画の違い(国土交通省の資料をもとに当社が整理)

とくに大きいのが計画に入れる範囲です。国土交通省の計画修繕ガイドブックは、分譲マンション向けのガイドラインには「住戸内専用部分」の修繕項目がないため、賃貸住宅では水回り設備の交換やエアコンの交換など住戸内の修繕も項目として設定する必要があると明記しています。外壁や屋上だけの計画では、退去のたびに発生する設備交換の費用が抜けてしまいます。

八王子の賃貸アパート・ビルと分譲マンションで長期修繕計画の作り方が違う点を示した図解
図解:分譲マンションと賃貸アパート・ビルの違い。賃貸は積立の仕組みがなく、住戸内設備も計画に入れます(当社の整理)

オーナーが自分で作る4つのステップ

国土交通省の計画修繕ガイドブックは、長期修繕計画の作成を次の4ステップで説明しています。順番どおりに進めれば、専門家に頼まなくても骨組みは作れます。

  1. 計画期間の設定……30年以上で、大規模な計画修繕が2回以上含まれる期間にするのが一般的です。築年数が進んでいる建物でも、今から30年先まで見ます。
  2. 修繕項目の設定……屋上防水・外壁・鉄部・シーリング・給排水・電気・エレベーターなどの共用部分に加えて、賃貸では住戸内の給湯器・エアコン・キッチン・浴室などを項目に入れます。
  3. 修繕周期の設定……国のガイドラインの参考値をもとに、建物の立地(日当たり・海からの距離)や現状の傷み具合に合わせて調整します。
  4. 修繕費の算定……項目ごとに数量(面積・長さ・台数)と単価を掛けて求めます。ガイドブックは、実際の修繕工事の積算資料や公表されている建設物価の資料を使い、厳密には施工業者から見積を取って設定することが望ましいとしています。
八王子の賃貸アパート・ビルの長期修繕計画をオーナーが作る4ステップの図解
図解:長期修繕計画を作る4ステップ(国土交通省「計画修繕ガイドブック」をもとに当社が整理)

最初から完成形を目指す必要はありません。まず竣工図や過去の工事記録を集め、「いつ・何を・いくらで直したか」を一覧にするところから始めると、残りの項目と次の時期が見えてきます。様式は国土交通省の「長期修繕計画標準様式」が無料で使えます。分譲向けの様式ですが、住戸内設備の行を足せば賃貸でも使えます。

修繕周期の目安(部位別)

周期の参考値は、国土交通省の長期修繕計画作成ガイドライン(令和6年6月改定)の標準様式に示されています。賃貸アパート・ビルでよく出てくる項目を抜き出すと、次のようになります。

部位周期の目安(参考値)賃貸・ビルでの注意点
屋上防水補修・修繕 12〜15年/撤去・新設 24〜30年雨漏りは入居者・テナントへの影響が最も大きい。最優先で計画に入れる
外壁塗装12〜15年足場が要る。屋上防水・シーリング・鉄部と同じ足場でまとめると仮設費を1回分にできる
シーリング打ち替え12〜15年外壁塗装と同時が基本。塗装で覆わない露出目地は先に傷みやすい
鉄部塗装(手すり・鉄骨階段・扉)5〜7年雨掛かりの部位から先に錆びる。外階段のアパートは項目を分けておく
屋外鉄骨階段補修 12〜15年/取り替え 34〜38年踏面の防水とササラ桁の錆を確認
給水管・排水管更生 19〜23年/取り替え 30〜40年専有部分の配管を含めるかを決める
給湯器・エアコン(住戸内)国のガイドラインには項目なし。メーカーが示す設計上の標準使用期間を目安に退去時に交換が発生しやすい。戸数分の交換費を計画に入れる
エレベーター補修 12〜15年/取り替え 26〜30年ビル・中規模マンションでは最も大きい設備項目
図表:修繕周期の参考値(国土交通省 長期修繕計画作成ガイドライン 令和6年6月改定の標準様式より。住戸内設備は当社の整理)。周期は建物と立地で前後します

すべての部位の周期は「マンション・ビルの修繕周期 早見表」にまとめています。周期はあくまで参考値で、しかもRC造の分譲マンションを前提にした数値です。木造・鉄骨造のアパートは外壁材と構造で周期が変わります。実際の時期は建物の診断で決めるものです。同じ築15年でも、南面と北面、雨掛かりの有無で傷み方は変わります。

八王子の建物 外壁目地のシーリング打替え作業(巧正の施工現場)
外壁目地のシーリング打ち替え(当社の施工現場)。外壁塗装と同じ足場で行うと仮設費を分けずに済みます

修繕費はどう見積もるか|「一式」で置かない

計画の金額は、項目ごとの数量×単価で置きます。「外壁塗装 一式 ◯◯万円」と置いてしまうと、あとで見積と比べたときに、どこが違うのか分からなくなります。外壁の面積、屋上の面積、シーリングの長さ、鉄部の箇所数は竣工図から拾えます。図面がなければ、現地で実測します。

単価は、国のガイドブックが挙げるとおり、実際の積算資料や建設物価の資料、施工業者の見積が根拠になります。金額は材料・工法・足場の条件で変わるため、計画の段階では幅を持たせておき、工事の2〜3年前に建物を診断して見積を取り、計画の数字を置き換えるのが実務的な進め方です。

賃貸アパートやビルでは、分譲マンションのように全部を一度に直さず、屋上防水と外壁を別の年に分ける、足場が要る工事だけをまとめるといった組み方もできます。この考え方は「中規模修繕とは|賃貸で工事範囲を絞る判断」で詳しく書いています。

八王子の外壁診断士による建物の現地診断
外壁診断士による現地診断(八王子市)。計画の数字を見積に置き換える前に、建物の現状を確認します

修繕資金の準備|積立の仕組みがない賃貸の考え方

分譲マンションでは修繕積立金を毎月集めますが、賃貸アパート・ビルにはその仕組みがありません。計画で30年分の修繕費を出したら、合計を年数で割って、年あたりいくら家賃収入から取り分けておくかを決めます。大規模修繕の年は支出が大きく偏るので、年平均で貯めていても足りない年が出ます。その年に借入で埋めるのか、前倒しで多めに貯めるのかを、計画の段階で決めておくと慌てません。

もう1つ、賃貸ならではの論点が税務上の「修繕費」と「資本的支出」の区分です。個人オーナーの所得税について国税庁のタックスアンサー(No.1379)は、通常の維持管理や修理のための支出は修繕費として支出した年の必要経費になりますが、資産の使用可能期間を延ばしたり価値を高めたりする部分は資本的支出とされ、減価償却で複数年に分けて経費化します。区分は工事の名目ではなく実質で判定されます。

  • 資本的支出になる例……避難階段の取り付けなど物理的に付け加えた部分、用途変更のための模様替え、部品を特に高品質・高性能なものに取り替えた場合の通常を超える部分
  • 修繕費として扱われる目安……おおむね3年以内の周期で行う修理・改良、または1件の金額が20万円未満のもの
  • どちらか明らかでないとき……その金額が60万円未満、またはその資産の前年末の取得価額のおおむね10%相当額以下なら修繕費として扱われます。それにも当たらない場合は、区分の特例(所得税基本通達37-14)で分ける方法があります

同じ外壁工事でも、既存と同等の塗り替えなら修繕費、耐久性を大きく高めるグレードへの変更なら一部が資本的支出、という判定になることがあります。税務上の扱いは個別の判断になるので、計画を作る段階で顧問税理士に確認してください。法人でビルを所有している場合は法人税の取扱いになりますので、こちらも税理士にご確認ください。当社は税務の判断はできませんが、見積書を「既存と同等の補修」と「グレードアップ」に分けて書くことはできますので、ご相談ください。

八王子の賃貸オーナー向け 修繕費と資本的支出の判定の流れを示した図解
図解:修繕費と資本的支出の判定の流れ(国税庁タックスアンサー No.1379をもとに当社が整理。最終的な判定は税理士へ)

収益ビルの長期修繕計画で押さえる点

当社が八王子・多摩エリアでお受けしている範囲では、事務所・店舗ビルは住宅系の建物と比べて屋上防水と外壁の比重が大きく、テナントの営業を止められないのが特徴です。計画に入れる項目はマンションと同じでも、次の点が違ってきます。

  • 定期報告(12条点検)との連動……一定規模以上のビルは建築基準法第12条の定期報告の対象で、外壁の全面打診が求められる時期があります。打診で見つかった浮きや剥離は、そのまま修繕計画の項目になります。対象と時期は「外壁打診調査は義務?12条点検の時期と費用」で整理しています。
  • テナントの営業時間に合わせた工程……騒音・臭気が出る工程(高圧洗浄・シーリング撤去・ウレタン防水)は、休業日や営業時間外に組みます。工期は住宅より延びるので、計画の段階で長めに見ます。
  • 屋上の設備との取り合い……室外機・キュービクル・看板の架台があると、防水工事で移設や仮受けが必要になります。設備更新と防水の時期をそろえると、二度手間を防げます。
  • 足場を組めないビル……敷地いっぱいに建っていて足場が組めない場合は、ロープアクセスで調査・部分補修ができるかを現地で確認します。屋上に堅固な支持物が2か所以上あるかと、吊り下がった姿勢でできる工事内容かが条件です。
八王子市 ビル屋上のウレタン塗膜防水 改修後
八王子市内のビル屋上 ウレタン塗膜防水の改修後(当社が元請けとして施工)。ビルでは屋上防水が計画の中心になります

賃貸アパートの長期修繕計画で押さえる点

当社の経験では、木造・鉄骨造のアパートはRC造のマンションより鉄部と住戸内設備の比重が大きくなります。外階段・廊下の手すり・玄関扉など雨掛かりの鉄部は5〜7年で塗り替えの時期が来るので、外壁の12〜15年とは別の行にしておきます。

  • 入居者への告知……足場を組む工事は、洗濯物・バルコニーの荷物・窓の開閉に影響します。2週間前の書面告知と前日の再案内が目安です。告知・掲示・問い合わせ窓口は当社が引き受けます。
  • 空室・退去の時期と合わせる……住戸内の設備交換は退去時にまとめて行うと、入居中の立ち会いが不要になります。計画では「退去時に交換」の行を作っておきます。
  • 足場は1回にまとめる……外壁塗装・シーリング・鉄部・バルコニー防水を同じ足場で行うと、仮設費を1回分にできます。逆に、屋上防水だけなら足場なしで施工できることが多く、外壁と切り離して先に進められます。
  • 木造は外壁材の種類で周期が変わる……当社が診断している範囲では、窯業系サイディングはシーリングが先に傷み、モルタルはひび割れが先に出ることが多いです。外壁材に合わせて項目を作ります。
八王子市 築22年4階建てマンション 外壁改修前
八王子市内 築22年の4階建てマンション 外壁改修前(当社が元請けとして施工)
八王子市 4階建てマンション 外壁・共用部改修後の外観
同じ建物の外壁・共用部改修後。外壁・シーリング・鉄部を同じ足場でまとめて施工しました

見直しのタイミング|5年ごと・大規模修繕の前後・売却や相続の前

国のガイドラインでは、分譲マンションの計画は5年程度ごとの見直しが望ましいとされ、大規模修繕工事の直前・直後に見直す場合も挙げられています。賃貸・ビルでも同じ考え方で問題ありません。加えて、賃貸ならではの見直しどきがあります。

  • 売却・相続・建て替えを検討するとき……あと何年持たせるかで、計画の中身が変わります。たとえば10年で売却するなら屋上防水と外壁を先に、30年持たせるなら給排水管と設備更新まで入れる、という組み方です。
  • 家賃や入居率が変わったとき……修繕に回せる資金が変わるので、工事の順番と規模を組み替えます。
  • 大規模修繕の2〜3年前と直後……前は建物診断で計画の金額を実際の見積に置き換え、後は実際にかかった金額と工事内容を反映して次の周期の起点を更新します。

見直しの費用や依頼先、5年ごと・大規模修繕の前後の見直しの進め方は「長期修繕計画の作成費用と見直し」で整理しています。

【施工会社の視点】賃貸・ビルの計画で、実際によく起きていること

八王子・多摩エリアで賃貸アパート・マンション・ビルの修繕を元請けとしてお受けしていて、計画に関してよくお見かけするのは次のようなことです。

  • 屋上防水が計画から抜けている……外壁塗装は見た目で分かるので計画に入りやすい一方、屋上は普段見ないので後回しになりがちです。雨漏りが出てからの相談が少なくありません。
  • 「一式」の金額で置いてあり、見積と比べられない……数量がないと、見積が高いのか安いのかも、工事範囲が同じなのかも判断できません。
  • 住戸内設備の交換費が入っていない……給湯器やエアコンは退去のたびに出ていく費用ですが、外装の計画とは別に管理されていて合算されていないことがあります。
  • 足場を2回組んでいる……外壁と屋上・鉄部の時期がずれて、数年おきに足場代を払っているケースです。計画で同じ年にそろえるだけで、仮設費を1回分にできます。

当社では、建物診断の結果をもとに、賃貸アパート・ビルの修繕計画の作成や、お持ちの計画の確認をお受けしています。賃貸オーナー様向けの大規模修繕の進め方は「八王子の賃貸オーナー様向け 大規模修繕のページ」にまとめています。診断・現地調査・お見積りは無料で、契約の義務はありません。相見積もりの一社としてのご依頼も歓迎します。

  • 施工体制:特別教育を修了した協力職人と組み、当社が元請けとして工程・安全・品質を監理する体制
  • 保証:屋上防水 平場10年・立上り5年/外壁塗膜 最長10年。引き渡し後1・3・5・10年の定期点検は無料
  • 東京都知事許可(般-7)第161006号/創業2014年4月・2023年法人化/累計1,000件超

賃貸アパート・ビルの修繕計画、建物診断のご相談は無料です。無料で相談する/お電話 042-508-3134(9:00〜18:00/日曜定休)

羽村市 2階建て倉庫・社屋 外装修繕前
羽村市 2階建て倉庫・社屋 外装修繕前(当社が元請けとして施工)
羽村市 2階建て倉庫・社屋 外装修繕後
同じ建物の外装修繕後。事業用建物は営業を続けながらの工程が前提になります

よくあるご質問

Q1. 賃貸アパートに長期修繕計画を作る義務はありますか

A. ありません。分譲マンションの管理計画認定制度のような基準も賃貸にはありません。ただし建築基準法第8条で建物を適法な状態に維持する努力義務があり、特定行政庁が指定する一定規模以上のビル・共同住宅は第12条の定期報告の対象になります。

Q2. 計画期間は何年で作ればよいですか

A. 国土交通省の計画修繕ガイドブックでは、30年以上で大規模な計画修繕が2回以上含まれる計画が一般的とされています。売却や建て替えの予定があるなら、その年までを一区切りにした計画でも構いません。

Q3. 分譲マンション用の標準様式を賃貸で使えますか

A. 使えます。国土交通省の長期修繕計画標準様式は無料で公開されています。分譲向けなので住戸内の設備(給湯器・エアコン・水回り)の項目がありません。その行を足して使ってください。

Q4. 修繕費の単価はどこから持ってくればよいですか

A. 過去に自分の建物で行った工事の見積・請求書がいちばん確かな根拠です。それがなければ、施工会社に概算見積を取るのが確実です。当社では現地調査と概算見積を無料でお出ししています。

Q5. 外壁塗装は修繕費と資本的支出のどちらになりますか

A. 既存と同等の塗り替えは修繕費、価値を高める部分は資本的支出とされるのが国税庁の考え方ですが、区分は工事の名目ではなく実質で判定され、個別の判断になります。見積を「補修」と「グレードアップ」に分けて書くことはできますので、その内訳をもとに税理士にご確認ください。

Q6. 計画を作ってもらったら、その会社に工事を頼まないといけませんか

A. 当社の場合はその義務はありません。計画や診断だけのご依頼でも構いませんし、工事の発注先は相見積もりのうえでオーナー様がお決めください。

まとめ

  • 賃貸・ビルに作成義務はない。賃貸住宅で計画的に修繕しているオーナーは約4割……積立の仕組みがないぶん、計画がないと大規模修繕の年に資金が偏る
  • 作る手順は4ステップ……計画期間(30年以上・大規模修繕2回以上)→修繕項目→修繕周期→修繕費(数量×単価)
  • 分譲との主な違い……住戸内設備も項目に入れる/積立を自分で決める/入居者・テナントの時期を考える
  • 税務は修繕費と資本的支出の区分に注意……20万円未満・3年周期・60万円未満・10%の目安(所得税)。最終判断は税理士へ
  • 見直しは5年ごと+大規模修繕の前後+売却・相続の前……2〜3年前に診断して見積に置き換える

執筆・監修:巧正株式会社 施工管理部(外壁診断士・2級建築施工管理技士補(仕上げ)在籍)|累計1,000件超の施工実績。本記事は国土交通省「賃貸住宅管理業者向け 計画修繕ガイドブック」「長期修繕計画作成ガイドライン(令和6年6月改定)」、国税庁タックスアンサー(令和8年4月1日現在法令等)にもとづいて作成し、2026年9月26日に内容を確認しています。税務の取り扱いは個別の判断になるため、税理士にご確認ください。

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建物診断の結果をもとにした修繕計画の作成、お持ちの計画の確認、工事範囲の組み方のご相談をお受けしています。現地調査・お見積りは無料で、契約の義務はありません。相見積もりの一社としてのご依頼も歓迎します。

無料で相談する/お電話 042-508-3134(9:00〜18:00/日曜定休)
巧正株式会社/東京都知事許可(般-7)第161006号/〒192-0045 東京都八王子市大和田町6-19-8 ウィングマンション205号

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八王子の巧正が解説する賃貸アパート・ビルの長期修繕計画のアイキャッチ

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