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通気緩衝シートとは|膨れを防ぐ仕組み・種類・寿命・費用の決まり方

通気緩衝シートは、ウレタン塗膜防水の「通気緩衝工法(絶縁工法)」で、下地と防水層のあいだに張るシートです。下地に残った水分に逃げ道をつくり、防水層の膨れを抑える役割があります。

この記事では、シートという部材そのものに絞り、構造・種類・張り方・脱気筒との関係・見積書での書かれ方を、国土交通省の標準仕様書とメーカーの公表資料、そして八王子市内のビル屋上で当社が行った部分補修の写真で解説します。工法の選び方や費用の比べ方など、ウレタン防水の全体は「ウレタン防水とは」の記事で扱っています。

目次

通気緩衝シートとは|下地と防水層のあいだに湿気の通り道をつくる部材

コンクリートの下地や既存の防水層には、雨水や施工時の水分が残っていることがあります。この水分が日射で温められて水蒸気になると、逃げ場がない場合は防水層を下から押し上げ、膨れの原因になります。

通気緩衝シートは、この水蒸気をシートの裏側(通気層)で横に移動させ、脱気装置(脱気筒)から外へ逃がすための部材です。名前のとおり、次のような役割を持っています。

  • 通気:下地から上がってくる水蒸気をシート裏側の通り道で集め、脱気筒へ導く
  • 緩衝:下地のひび割れや動きが、上に塗るウレタン防水層へ直接伝わるのを和らげる
  • 絶縁:防水層を下地に全面で密着させない(通気緩衝工法が「絶縁工法」とも呼ばれる理由)

呼び名は資料によって異なり、仕様書では「通気緩衝シート」、メーカーの製品分類では「絶縁用粘着層付複合防水下貼りシート」(田島ルーフィング)や「自着シート」(シーカ・ジャパン)などと書かれています。

八王子 図解 通気緩衝工法の断面と湿気の流れ
図解:通気緩衝工法の断面。下地の水蒸気はシートの裏側を通って脱気筒から外へ出る

国土交通省の公共建築工事標準仕様書(令和7年版)では、ウレタンゴム系塗膜防水のうち通気緩衝シートを使う工法を種別「X-1(絶縁工法)」としています。改修工事でも、公共建築改修工事標準仕様書(令和7年版)の表3.6.1で同じX-1が使われます(田島ルーフィングの仕様ページ(令和7年版の転載)による)。シートに関わる規定は次のとおりです。

項目規定(X-1・平場)
工程1接着剤塗り、通気緩衝シート張り(接着剤の使用量 0.3kg/㎡)
張り方(表の注記)接着剤以外による張付け方法は、主材料の製造所の仕様による
使うシート(9.5.2)主材料(ウレタン防水材)の製造所の指定する製品
脱気装置(9.5.3)種類と設置数量は特記による。特記がなければ製造所の仕様による
立上り(表の注記)立上り部はすべて密着工法(X-2)とする
出典:公共建築工事標準仕様書(令和7年版)9.5・表9.5.1

つまり、通気緩衝シートは平場に使う部材で、どのシートをどう張るかは、上に塗るウレタン防水材のメーカーの施工要領で決まります。シートの上には、ウレタン防水材を2回以上に分けて塗り重ねます。

通気緩衝シートの種類|穴あきタイプと粘着層付きタイプ

通気緩衝シートはウレタン防水材のメーカーごとに製品があり、構造で見ると「穴のあいた不織布を接着剤で張るタイプ」と「裏面に粘着層があり、プライマーの上に張るタイプ」の2つに分けられます。メーカーの公表資料から、違いを整理します。

タイプ構造(メーカー公表)張り方寸法・厚さ(公表値)製品例
穴あきタイプポリエステル長繊維不織布に千鳥格子状の孔。孔の部分で防水材が下地に部分的に密着する(準密着・絶縁式)専用の接着剤(ボンド)で張る-サラセーヌAVシート(AGCポリマー建材)
粘着層付きタイプ裏面にアスファルト系の粘着層。粘着層のない溝が水分の通り道になるプライマーの乾燥後に張り、ローラーで転圧-サラセーヌQVシート(AGCポリマー建材)
粘着層付きタイプ裏面にゴムアスのストライプ状粘着層粘着層で下地に張る1m×20m巻・厚さ1.0mm(粘着層を含む)オルタックシートGS(田島ルーフィング)
出典:AGCポリマー建材・田島ルーフィングの製品ページ、サラセーヌ総合カタログ(記事末の出典一覧)。「-」は公表値を確認できなかった項目
八王子 図解 穴あきタイプと粘着層付きタイプの通気緩衝シートの違い
図解:穴あきタイプは孔の部分で部分密着、粘着層付きタイプは粘着層のない溝が通り道になる

どのシートを使うかは、上に塗るウレタン防水材と同じメーカーの指定品を組み合わせるのが前提です。仕様書でも、通気緩衝シートは「主材料の製造所の指定する製品」とされています(公共建築工事標準仕様書 9.5.2)。

粘着層付きのシートには使う条件もあります。サラセーヌの総合カタログでは、QV工法について強風地域での使用を避けること、下地に凹凸があると粘着力が大きく下がることがあるため事前に平滑に仕上げることが示されています。

通気緩衝シートが使われる場所・条件

通気緩衝シートが選ばれるのは、下地に水分が残りやすく、防水層を密着させると膨れが出やすい場面です。代表的なのは次のようなケースです。

  • 屋上・陸屋根の平場(立上りは仕様書上、密着工法のX-2で納める)
  • 既存の防水層や押えコンクリートを残したまま改修する場合(サラセーヌはAV工法について、残留水分の多い改修防水に適し、既存の押え層を撤去せずに施工できると説明している)
  • 既存防水の下に水が回っていた、膨れが出ていたなど、下地の水分が疑われる場合
  • 下地にひび割れがあり、その動きが防水層に伝わるのを和らげたい場合

当社が八王子市内のビル屋上で行った部分補修は、3つ目のケースでした。当初は密着工法で見積もっていましたが、既存のウレタン防水を切開すると、屋上に立つネット支柱の付近まで下に水が回っていることが分かりました。排水ドレン部にも水が回った形跡があったため、残った水分の逃げ道をつくれる通気緩衝工法に切り替え、あわせて改修用ドレンを追加しています。支柱の根元から水が入る仕組みと、同じ現場で行った止水注入の手順は手すり支柱の根元からの雨漏り|原因と止水注入(グラウト)の手順・費用で解説しています。

八王子市内のビル屋上 着工前の既存ウレタン防水
着工前:八王子市内のビル(屋上)。補修範囲は手すりとネット支柱の付近
八王子市内のビル屋上 既存ウレタン防水の切開・撤去
既存防水の切開・撤去:既存ウレタン防水を四角く切開して撤去。下層に茶色い変色が広がっている

全面改修で通気緩衝シートを張った例は、八王子のビル屋上防水 施工事例(通気緩衝工法の全工程)で紹介しています。下の写真はその現場のシート張りです。

八王子市内のビル屋上 全面改修での通気緩衝シートの貼り付け
通気緩衝シートの貼り付け(別の現場:八王子市内のビル屋上の全面改修)

通気緩衝シートの張り方|八王子市内のビル屋上の部分補修

ここからは、上の部分補修の工程を写真で追います。屋上の膨れと水回りのある範囲に限った補修で、日付は写真の撮影記録によるものです。

1. 既存防水の切開・撤去と乾燥(2026年9月24日)

膨れと水回りのある範囲の既存ウレタン防水を切開して撤去し、内部を乾燥させました。撤去した下の層には、水が回った跡の変色が残っていました。この状態の上に直接密着させると、残った水分が再び膨れを起こすおそれがあるため、通気緩衝シートで逃げ道をつくる判断につながっています。

八王子市内のビル屋上 既存ウレタン防水を撤去した下層の変色
既存ウレタン撤去:切開部の下層。黒ずみと変色が見える(右側は残した既存防水)

2. 下地調整とプライマー(10月6日午前)

切開部の下地調整をしてから、シートを張る範囲にプライマーを塗ります(下地調整の工程は写真がないため、プライマーの写真のみ掲載します)。メーカーの施工要領では、プライマーが硬化・乾燥してからシートを張ること、下地やシート裏面が濡れていないことを確かめることが求められています。

八王子市内のビル屋上 通気緩衝シート張りの前のプライマー塗布
プライマー:ローラーで塗り進めている途中。色が濃い部分が塗り終えた範囲

3. シート張りと継ぎ目・外周のテープ(10月6日午後)

シートを並べて張り、継ぎ目と外周に沿ってテープを張ります。継ぎ目の納め方はメーカーごとに決まっていて、シーカ・ジャパンの自着シートは長手方向の継ぎ目を3〜5mm離して張りジョイントテープを張る、サラセーヌのQVシートは長辺を重ね、短辺は約2mm開けてジョイントテープで補強する、と定めています。

八王子市内のビル屋上 通気緩衝シート張りと継ぎ目のテープ
シート張り:グレーのシートを張り、継ぎ目と外周に沿って黄色いテープを張った状態

寸法の決まりもあります。シーカ・ジャパンの施工手順では、シートはパラペットや役物から50mm離して張り、空気を巻き込まないように全面を均一に転圧するとされています。サラセーヌは、粘着層付きシートの転圧に10kg以上の荷重がかかるローラーを推奨しています。

4. 継ぎ目・端部の処理(10月8日)

平場全体に防水材を塗る前に、シートの継ぎ目と外周(端部)を先に処理します。写真でクリーム色に見えている帯の部分が、先に処理した継ぎ目と外周です。シーカ・ジャパンは端末部をすべてメッシュテープで補強するとしており、継ぎ目と端部はメーカーの指定に沿って納めることが求められる部分です。

八王子市内のビル屋上 通気緩衝シートの継ぎ目と端部の処理
端部・継手処理:継ぎ目と外周、手すり支柱の根元まわりを先に処理した状態

5. ウレタン防水材とトップコート(10月12日・15日)

シートの上からウレタン防水材を塗り重ねて防水層をつくり、最後にトップコート(仕上塗料)で仕上げます。

八王子市内のビル屋上 ウレタン防水材をローラーで塗り広げる作業
ウレタン防水:先に塗った層(足跡の残る面)の上に、次の層の防水材を流してローラーで広げているところ
八王子市内のビル屋上 通気緩衝シートの上のウレタン防水
ウレタン防水:補修範囲に塗り終えたウレタン防水材の塗膜
八王子市内のビル屋上 ウレタン防水のトップコート塗布
トップコート:グレーのトップコートをローラーで塗り重ねているところ

6. 完工(10月15日)

八王子市内のビル屋上 通気緩衝工法による部分補修の完工
完工:補修した範囲(中央のつやのある部分)

脱気筒との関係|シートは「通り道」、脱気筒は「出口」

通気緩衝シートは水蒸気の通り道で、外に出す出口が脱気装置(脱気筒)です。シートを張っても出口がなければ、水蒸気は防水層の下にとどまります。仕様書では、X-1の脱気装置の種類と設置数量は特記(設計図書の指定)により、特記がなければ製造所の仕様によるとされています。目安は資料ごとに次のとおりです。

出所脱気装置の設置の目安
JASS 8(日本建築学会)で示される目安防水層25〜100㎡に1個(屋上防水の劣化サイン7つで紹介)
田島ルーフィング(X-1 令和7年版の仕様ページ)特記がなければステンレスベーパス類(脱気装置)を70〜80㎡あたり1か所
シーカ・ジャパン(DSカラー・ゼロ 通気緩衝工法=DSTゼロ工法)水平床の水上部に100㎡あたり1か所以上(新築の場合は50㎡あたり1か所以上)
実際の数と位置は、メーカーの仕様と屋上の形・勾配で決める

位置は、水蒸気が集まりやすい勾配の高い側(水上)が基本です。サラセーヌのQV工法では、シート裏面の粘着層のない溝の部分を直径30mm程度切り抜き、その上に脱気筒を据えるとしています。シートの通り道と脱気筒の穴がつながっていることが、通気緩衝工法の前提です。

八王子市内のビル屋上 通気緩衝工法の脱気筒の設置
脱気筒の設置(別の現場:八王子市内のビル屋上の全面改修)

屋上にすでに脱気筒があっても、それが新しく張るシートの通り道とつながっていなければ、新しい防水層の出口にはなりません。既存の脱気筒を残すのか、撤去して新しい防水層の側に設け直すのかは、改修の計画のなかで決める項目です。見積書や工程の説明で、既存の脱気筒の扱いが書かれているかを確認してください。

上の部分補修では、水が回った形跡のあった排水口の対策(改修用ドレンの差し込み)を優先しました。脱気筒は防水層の上から後付けできるため、補修範囲が限られることもあって、今回は新設を見送っています。部分補修では、一度に直す範囲によって、脱気筒やドレンをどこまで含められるかが変わります。何を先に直し、何を後から足せるかを見積の段階で確かめることが、範囲を絞るときの判断の基準になります。改修用ドレンは「改修用ドレンとは」で解説しています。

寿命と劣化サイン|シートは防水層とあわせて考える

通気緩衝シートはウレタン防水層の下に隠れる部材で、シートだけを点検したり交換したりすることはできません。今回確認したメーカー資料(田島ルーフィング・シーカ・ジャパン・AGCポリマー建材)では、シート単体の耐用年数は公表されていませんでした。寿命は防水層全体で考え、表面のトップコートを塗り替えながら防水層を守るのが基本です。

塗り替え時期のメーカー例として、田島ルーフィングは保護塗料を7年程度で塗り替えることを推奨しています(一部のシリコーン系・フッ素系は10年間塗り替え不要としています)。トップコートの役割と塗り替え周期は「防水のトップコートとは」で解説しています。点検のときは、次のような変化がないかを見ます。

  • 防水層の一部が膨らんでいる(晴れた日に膨らみ、夜や雨の日に戻ることがある)
  • シートの継ぎ目や外周に沿った、しわ・浮き・割れ(当社が点検で見る箇所)
  • 脱気筒やドレンのまわりの防水層の切れ・はがれ(当社が点検で見る箇所)
  • トップコートがすり減り、下のウレタン層の色が見えている

膨れが出たときの原因と対処、ほかの劣化サインは、上の表で紹介した「屋上防水の劣化サイン7つと改修の選び方」の記事にまとめています。

費用の決まり方|見積書で通気緩衝シートはどう書かれるか

通気緩衝シートの費用は、シート単体ではなく「通気緩衝工法の防水層」の一部として見積もられます。見積書での書かれ方は、大きく次の2通りです。

  1. 工程ごとに分ける書き方:「通気緩衝シート張り ◯㎡」「ウレタン防水 ◯㎡」「トップコート ◯㎡」「脱気筒 ◯カ所」
  2. 工法でまとめる書き方:「ウレタン通気緩衝防水(プライマー+通気緩衝シート+ウレタン2層+トップコート)」+「脱気筒 ◯カ所」

上の部分補修で当社が出した見積書は、2つ目の工法でまとめる書き方でした。一方、密着工法から仕様を変えたときの見積比較では、「通気緩衝シート張り」を追加した行として分けて示しています。どちらの書き方でも、次の点が書かれているかを見ると比較しやすくなります。

  • シートの製品名、または防水材メーカーの仕様番号(どのメーカーのどの工法か)
  • 脱気筒の数と、どこに付けるか(既存の脱気筒をどう扱うか)
  • 継ぎ目・外周(端部)の処理が含まれているか
  • 既存防水の撤去・乾燥や下地調整が、別の行で計上されているか
  • 立上りが密着工法として別に計上されているか

金額を左右するのは、面積のほかに、既存防水を撤去するか残すか、下地の水分や補修の量、脱気筒の数です。部分補修は範囲が狭くても段取りや材料が一定量かかるため、全面改修より面積あたりの単価は高くなりやすい点も、判断の材料になります。

密着工法との違い|シートの有無で何が変わるか

通気緩衝シートを使うかどうかで、ウレタン防水は「通気緩衝工法(X-1)」と「密着工法(X-2)」に分かれます。シートに関わる違いだけを表にまとめます。

項目通気緩衝工法(X-1)密着工法(X-2)
下地との間に入るもの通気緩衝シート(接着剤または粘着層で張る)補強布(防水材に張り込む)
下地の水分シートの裏側から脱気装置へ逃がす逃げ道がないため、下地が乾いていることが前提
脱気装置種類・数は特記、なければ製造所の仕様工程に含まれない
使う部位平場平場・立上り(立上りはすべてX-2)
出典:公共建築工事標準仕様書(令和7年版)表9.5.1・9.5.3

工法の選び方、費用の比べ方、シート防水・FRP防水など他の防水工法との違いは、冒頭で紹介した「ウレタン防水とは」の記事で解説しています。

よくある失敗と注意点|張る前・張るとき・張った後

通気緩衝シートは、完成すると防水層の下に隠れて見えなくなります。性能を左右するのは、張る前の下地の状態と、張るときの手順です。メーカー資料で求められている点を、段階ごとに整理します。

  • 張る前:下地とシート裏面が濡れていないことを確かめる。シーカ・ジャパンは、目視で表面が白く乾いていることに加え、高周波静電容量式の水分計で測る方法や、湿気を通さないシートを密封して翌日に結露を見る方法を示している
  • 張るとき:下地の凹凸を平らにしておく、継ぎ目の間隔や重ねをメーカーの指定どおりにする、空気を巻き込まずに転圧する
  • 張った後:脱気筒の数と位置(水上側)を仕様に合わせる。継ぎ目と端部は、平場の防水材を塗る前に処理しておく

どれも完成後には確認できない工程です。当社では工程ごとに施工写真を記録しています。工事を頼むときは、シート張り・継ぎ目の処理・脱気筒の設置が写真で残るかを確認しておくと安心です。

通気緩衝シートのよくある質問

Q. 通気緩衝シートを張れば、膨れは起きませんか?

シートは水蒸気の通り道で、外に出す脱気筒とセットで働きます。脱気筒の数や位置が合っていない場合や、継ぎ目・端部の処理に不備がある場合は、通気緩衝工法でも膨れが出ることが考えられます。シートの張り方と脱気筒の計画をあわせて確認することが大切です。

Q. 既存の防水層の上から張れますか?

既存防水を残す改修でも使われます。公共建築改修工事標準仕様書では、保護アスファルト防水を撤去しない改修(P0X工法)の新しい防水層としてX-1が示されています(田島ルーフィング・サラセーヌの仕様ページによる)。当社の部分補修では、水が回っていた範囲は既存防水を切開・撤去し、乾燥と下地調整をしてからシートを張りました。

Q. 雨のあと、どのくらい乾かせば張れますか?

日数では決まらず、下地とシート裏面が濡れていないことを、目視や水分計で確かめてから張ります(サラセーヌ、シーカ・ジャパン)。シーカ・ジャパンが示す「普通コンクリートで夏季3週間・冬季4週間程度」は、新設コンクリートの乾燥養生の目安で、雨のあとの日数ではありません。当社の部分補修では、9月24日に既存防水を撤去・乾燥させ、仕様変更のご承認を経て10月6日にシートを張りました。

Q. 立上りやベランダにも使いますか?

仕様書では、立上り部はすべて密着工法(X-2)とされています。平場は通気緩衝、立上りは密着という組み合わせが基本です。ベランダは、広さや下地の状態、排水口の位置を見て工法を判断します。

Q. 脱気筒は何個必要ですか?

設計図書の指定(特記)があればそれに従い、なければ防水材メーカーの仕様によります。目安として、JASS 8(日本建築学会)では25〜100㎡に1個、田島ルーフィングは70〜80㎡に1か所、シーカ・ジャパンは100㎡あたり1か所以上(新築は50㎡あたり1か所以上)とされています。屋上の形や勾配を見て数と位置を決めます。

Q. 部分補修でも通気緩衝シートは使えますか?

使えます。この記事で紹介した八王子市内のビルも、膨れと水回りのある範囲に限った部分補修でした。ただし、補修範囲の外にも水が回っている場合、その部分は残ることになります。どこまでを補修範囲にするか、脱気筒やドレンをどこまで含めるかを、見積の段階で確認してください。

巧正の通気緩衝工法への対応

巧正株式会社は、八王子市を拠点に屋上防水・外壁塗装などの建物修繕を行う会社です。元請け一貫体制で、現地調査・見積・工程管理・完工後の点検までを当社が担当し、防水工事は協力職人と組んで施工します。

  • 既存防水を切開して下地の状態を確かめ、必要なら工法を見直してご説明します(この記事の部分補修では、密着工法から通気緩衝工法へ変更)
  • 見積書では、防水層・脱気筒・改修用ドレンなどを分けて記載します
  • 保証:屋上防水(全面改修)は平場10年・立上り5年。部分補修は保証の有無・年数を見積時にお伝えします
  • 工程ごとに施工写真を記録しています

東京都知事許可(般-7)第161006号。創業2014年4月、2023年10月に法人化し、累計1,000件超の工事を手がけてきました。屋上の膨れや、防水の改修方法で迷っている段階でもご相談ください。

屋上の膨れ・防水改修のご相談・現地調査のご依頼

お電話:042-508-3134(9:00〜18:00/日曜定休)

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執筆・監修:巧正株式会社(外壁診断士・2級建築施工管理技士補 在籍)

出典・参考資料

巧正株式会社

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