シート防水の上にウレタン防水できる?工法・注意点・費用をプロが解説
マンションやビルの屋上で既存のシート防水が劣化してきたとき、「上からウレタン防水で被せることはできないか」というご相談を多くいただきます。コストや工期を抑えたい時の現実的な選択肢ですが、施工可否や注意点があります。八王子・多摩エリアで建物修繕を専門に行う巧正株式会社(創業12年)が、シート防水→ウレタン防水のオーバーレイ工法を詳しく解説します。
結論:条件次第で施工可能。ただし慎重な判断が必要
シート防水の上にウレタン防水を被せる「オーバーレイ工法」は、特定の条件を満たせば可能です。しかし、すべてのケースで適用できるわけではなく、誤った施工は逆に雨漏りリスクを高めるため、現地調査と熟練の判断が不可欠です。
オーバーレイ施工OKの条件
- 既存シート防水の浮き・剥がれが軽微・部分的
- 下地に大きな浮きや膨れがない
- 既存シート防水材の種類が判別できる(塩ビ・ゴム等)
- シート防水の継ぎ目(ジョイント)が健全
- 勾配・水勾配が確保されている
シート防水の種類と判別
シート防水は大きく分けて「塩ビシート」と「ゴムシート」の2種類があり、それぞれの特性によってウレタン防水の被覆可否が変わります。
塩ビシート防水
表面にコーティングがあり、ウレタン防水材の密着性は悪い。施工する際は専用プライマー(接着剤)の使用が必須。塩ビ独特の伸縮があるため、伸びる前提のウレタン材料を選ぶ必要があります。
ゴムシート(合成ゴム)防水
表面が滑らかでウレタン防水材の密着性も比較的良好。ただし接着剤の選定は重要で、種類によっては化学反応で剥離するケースもあります。
シート防水→ウレタン防水のオーバーレイ工程
ステップ1:現地調査・既存層の状態確認
既存シートの種類、劣化度、ジョイント部、ドレン周りの確認。打音検査で浮きの有無も確認。ここで「オーバーレイ不可・全面撤去すべき」と判断されることもあります。
ステップ2:高圧洗浄・脱脂
表面の汚れ、苔、コケ、付着物を完全に除去。塩ビシートの表面コーティングが浮いている部分はワイヤーブラシで処理。
ステップ3:プライマー(接着剤)塗布
シート防水材専用のプライマーを塗布。これが密着性の決め手で、適切なプライマーを選ばないと数年で剥離する原因になります。
ステップ4:ウレタン防水材の塗布(2層)
ウレタン樹脂を2回に分けて塗布。総膜厚3mm以上を確保。気温・湿度を見ながら工程を進めます。
ステップ5:トップコート仕上げ
紫外線劣化を防ぐトップコートを塗布。色は遮熱性のあるグレー・グリーンが多く採用されます。
オーバーレイ vs 全面撤去 比較
| 項目 | オーバーレイ工法 | 全面撤去・新設 |
|---|---|---|
| 費用(100㎡) | 60〜100万円 | 120〜200万円 |
| 工期 | 5〜7日 | 10〜14日 |
| 廃材処分費 | ほぼ不要 | 必要 |
| 下地確認 | 不可 | 可 |
| 耐用年数 | 8〜12年 | 10〜15年 |
オーバーレイ施工の落とし穴
落とし穴①:プライマー不適合で数年後に剥離
シート種類に合わないプライマーを使うと、密着力が出ないか、数年後に化学反応で剥離します。実績の少ない業者では「とりあえずプライマー」で施工してしまい、後年トラブルになるケースが見られます。
落とし穴②:シート下の隠れた劣化を見落とす
シートの下に水が回って下地が腐っている場合、その上にウレタンを被せても根本解決にはなりません。打音検査・目視調査で下地の状態を確認した上でオーバーレイの可否を判断する必要があります。
落とし穴③:勾配不良の見落とし
シート防水の長年の使用で勾配が変わっている場合、ウレタンを被せても水溜まりができ、防水層を傷める原因になります。場合によっては勾配調整モルタル作業から必要です。
よくあるご質問(FAQ)
Q. オーバーレイ工法で何年持ちますか?
適切な施工で8〜12年が目安です。トップコート塗り替えを5〜7年に1回行えば、15年以上持たせることも可能です。ただし既存シートの状態と下地によって変動します。
Q. シート防水を撤去せずにウレタン防水するメリットは?
主に費用と工期の短縮、廃材処分費の削減、住人や事業への影響最小化です。マンションでは「住みながら工事」が可能なため、住民負担も少なくて済みます。
Q. 雨漏りしている場合もオーバーレイできますか?
原則として雨漏りがある場合は、原因特定が先決です。シート下に水が回っているなら、撤去・再施工が必要なケースが多いです。当社では目視調査・散水試験で原因を特定したうえで最適な工法をご提案します。
Q. 業者選びで注意すべき点は?
「シート防水材の種類を判別できるか」「適切なプライマーを選定できるか」「下地の状態を打音検査で確認するか」の3点を必ず確認してください。これらができない業者では、数年後にトラブルになるリスクが高いです。
Q. オーバーレイ工法に保証はつきますか?
当社では適切な現地調査・施工に基づいたオーバーレイ工法に、平場10年・立ち上がり5年の保証をお付けしています。書面の保証書発行、定期点検も含めた安心の体制でご提供します。
八王子・多摩エリアの防水改修は巧正へ
巧正株式会社は、八王子市・多摩市・立川市・日野市など東京西部のマンション屋上・ビル屋上・倉庫屋根の防水改修に対応しています。シート防水→ウレタン防水のオーバーレイ可否は、必ず現地調査の上で判断いたします。「うちの建物はオーバーレイできる?」というご相談、お気軽にどうぞ。
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