外壁塗装の見積もり完全ガイド|相場・比較方法・チェックポイント
外壁塗装の見積もりは、初めて家のメンテナンスを行う方にとって最も難しいポイントです。「高いのか安いのか判断できない」「どこを見れば良いかわからない」という声はとても多く、見積もり選びでつまずく方も少なくありません。
この記事の結論
外壁塗装の見積もりは、価格表ではなく「工事計画書」です。
比較の正解は「総額」ではなく、①塗料名 ②塗り回数 ③数量(㎡・m) ④下地補修 ⑤シーリング方式 ⑥付帯範囲 ⑦保証を揃えて判断すること。
一式表記・塗料名なし・数量なしの見積は、追加請求や手抜きのリスクが高いので要注意です。
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まずは10秒チェック|この見積もり、信用できる?
▼見積もり判断チェックリスト(ここだけ見ればOK)
- □ 外壁・屋根・付帯など範囲が明記されている
- □ 塗料名(メーカー名・製品名)が下塗り/上塗りまで書かれている
- □ 塗り回数が「下塗り+中塗り+上塗り」で表現されている
- □ 数量(㎡・m・箇所)があり、単価×数量の計算になっている
- □ 下地補修が「一式」ではなく内容(クラック○箇所等)がある
- □ シーリングが「打ち替え/増し打ち」どちらか明記され、材料名もある
- □ 付帯部(雨樋・破風・軒天など)の範囲と数量がある
- □ 保証の考え方(対象部位・年数)が説明されている
このうち3つ以上が欠けている見積書は要注意です(比較できず、追加請求や手抜きが起きやすい)。
外壁塗装の見積もりは“価格表”ではなく“工事計画書”である
外壁塗装の見積書は、値段の一覧表ではありません。「あなたの家を、どの材料で、何回塗り、どこまで補修して、どんな手順で守るか」が書かれた工事計画書です。
つまり見積書には、工事後の寿命(長持ち)に影響する情報がほぼ全て入ります。


外壁塗装の見積書に「最低限」書かれるべき項目一覧
- どの範囲を塗るのか(外壁・屋根・付帯部など)
- どの塗料を何回塗るのか(下塗り・中塗り・上塗り)
- 数量(㎡・m・箇所)と単価(根拠)
- 足場・養生・高圧洗浄などの共通作業が含まれているか
- どんな下地補修を行うのか(クラック・浮き・爆裂など)
- シーリング(コーキング)の方式(打ち替え/増し打ち)と材料名
- 保証・アフターの考え方(対象部位・期間)
【1】足場仮設工事の見積もりの見方
足場費用はなぜ高い?
外壁塗装の見積もりで驚かれやすいのが、足場費用です。目安として、30坪の住宅でも足場だけで「15〜25万円」前後になることが多いです。
足場は、安全確保だけでなく、均一な塗装品質を出すために必要です。足場を削る=品質が落ちるので、基本的に削ってはいけません。
足場工事の金額が変わる条件
- 3階建て → 高くなりやすい
- L字型・凹凸が多い → 足場が複雑になりやすい
- 敷地が狭い/坂/道路幅が狭い → 特殊対応が出やすい
足場が高い=NGではなく、“なぜその金額か”を説明できるかが重要です。
【2】高圧洗浄の見積もりの見方
高圧洗浄は“密着”を決める重要工程
見積書に必ずある「高圧洗浄」。これは塗装の寿命を左右する重要工程です。汚れ・苔・チョーキング粉・脆弱塗膜を落とし、塗料が密着する土台を作ります。
単価目安と注意点
- 単価目安:200〜400円/㎡前後(条件で変動)
- 極端に安い場合:洗浄時間が短い/圧が弱い可能性も
【3】下地補修(下地調整)の見積もりの見方
外壁塗装は「塗る作業」だけではなく、塗る前の下地処理こそが最重要工程です。下地補修が弱いと、どんなに高級な塗料でも数年で剥がれ・膨れが起きやすくなります。
下地補修に含まれる代表例
- クラック(ひび割れ)補修(ヘア/構造)
- 浮き・剥がれ補修(ケレン、パテ、樹脂モルタル等)
- 爆裂補修(鉄筋腐食など)
- 鉄部のケレン・サビ止め
「下地処理 一式」は危険サイン
「下地処理 一式」「補修工事 一式」だけだと、内容と数量が分からず、実際にどれだけ補修するかが不透明になります。優良業者は、補修内容を具体化(○箇所、○m、○㎡など)して説明します。
【4】外壁本体の塗装工程(下塗り・中塗り・上塗り)の見積もりの見方
外壁塗装の中心は「外壁本体の塗装工事」です。ここでは、3回塗りの意味と、見積書での確認ポイントを整理します。
- 下塗り:密着・吸い込み止め・下地調整(最重要)
- 中塗り:膜厚の確保(仕上げ塗料1回目)
- 上塗り:仕上げ・耐候性の確保(仕上げ塗料2回目)
見積書で確認したいのは、下塗り材の正式名称と、上塗り材の正式名称、そして数量(㎡)です。
注意:「2回塗り」と書かれている場合は、どの工程を指すのか確認しましょう。仕様や部位によっては2回で成立するケースもありますが、一般的な外壁塗装では下塗り+上塗り2回の考え方が基本です。
【5】付帯部塗装(雨樋・破風・軒天など)の見積もりの見方
付帯部は見落とされがちですが、外観の印象と耐久性に影響します。見積書では、付帯部ごとに「範囲・数量・塗り回数」が書かれているか確認しましょう。
- 雨樋(縦樋・横樋)
- 破風板/鼻隠し
- 軒天
- シャッターボックス/水切り
- 鉄部(手すり・笠木など)
特に鉄部は、状態に応じてケレン+サビ止めが必須です。見積書に「鉄部:下地処理(サビ止め)あり」などの明記があると安心です。
【6】シーリング(コーキング)工事の見積もりの見方
サイディング外壁の場合、外壁塗装とセットで重要なのがシーリング(コーキング)です。劣化すると雨水浸入の入口になり、内部腐食や雨漏りにつながることがあります。
「増し打ち」と「打ち替え」の違い
- 増し打ち:既存の上から施工(部位・条件によっては採用)
- 打ち替え:既存を撤去して新規充填(目地は基本こちらが多い)
外壁塗装の相見積もりで失敗しない比較方法
相見積もりは「2〜3社」で十分です。大切なのは、総額の比較ではなく“条件(仕様)を揃えること”です。
比較で見るべきポイント(5つ)
- 塗料(メーカー・製品名・グレード)は同じか?
- 塗り回数(下塗り+中塗り+上塗り)が同条件か?
- シーリング(打ち替え/増し打ち)と範囲は同じか?
- 付帯部の範囲・数量が揃っているか?
- 保証・アフターの考え方は同じか?
比較テンプレ(コピペで使える)
| 比較項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 外壁:塗料(下塗り/上塗り) | |||
| 外壁:塗り回数 | |||
| 屋根:塗料/回数 | |||
| シーリング:方式(打ち替え/増し打ち)・m数 | |||
| 下地補修:内容(クラック等) | |||
| 付帯部:範囲(雨樋/破風/軒天/鉄部等) | |||
| 足場:面積・単価 | |||
| 保証:対象/年数 | |||
| 総額(税込) |
外壁塗装の見積もり|危険なサイン(7つ)
- 「外壁塗装 一式」など一式表記が多い
- 塗料名がない(メーカー・製品名不明)
- 数量(㎡・m)がない(単価調整・手抜きの温床)
- 下地補修が不明(補修工事一式など)
- シーリング方式が不明(打ち替え/増し打ちの記載なし)
- 極端に安い(工程削減・希釈・丸投げの可能性)
- 即決を迫る(キャンペーン・今日だけ等)
見積もりは“内容”で判断するのが正解です。安さだけで決めると、数年後に再塗装になり結果的に高くつくことがあります。
【現場でよくある】見積もり相談5選
見積もり相談で特に多い「つまずきポイント」を5つにまとめました。ここが分かるだけで、見積もりの不安はかなり減ります。
①「一式」が多すぎて、何をするのか分からない
結論:比較できない見積は危険です。数量(㎡・m)と範囲が取れる形にしてもらいましょう。
例:「外壁塗装 一式」→「外壁:○㎡/塗料名/下塗り+中塗り+上塗り」など
②「2回塗り」と書かれている…これって手抜き?
結論:まずは“何の2回か”を確認です。一般的な外壁塗装は「下塗り+中塗り+上塗り」が基本。
見積書の表記が「上塗り2回」なのか「合計2回」なのかで意味が変わります。下塗り材の正式名称が書かれているかも重要です。
③ シーリングが「増し打ち」になっていて不安
結論:増し打ち=即NGではありません。部位(目地/サッシ周り)と厚み確保で判断します。
見積書で確認したいのは、方式(打ち替え/増し打ち)・材料名・m数・プライマー。ここが曖昧なら要注意です。
④ 下地補修が「別途」や「一式」…追加費用になりそう
結論:下地は現場で増減しやすいので、“どこまでが見積内で、どこからが追加か”を事前に明文化してもらいましょう。
優良業者は、想定される補修を項目化(クラック補修○箇所等)し、追加の条件も説明します。
⑤ 保証が「10年」とだけ書いてあって、対象が分からない
結論:保証は「年数」だけで判断しません。対象部位・対象不具合・免責(経年/天災等)の確認が必須です。
「どこまで保証されるか」を書面で確認すると、後悔しにくくなります。
見積もりの相場はどれくらい?
※このページは「見積書の読み方・比較・危険回避」が目的です。費用相場の詳しい内訳は費用ページで解説しています。
相場は工事範囲で変わるため、詳細は費用ページにまとめています。
この見積もりページでは、比較のために定義を揃えて覚えてください。

外壁塗装の見積もりを“安全に”抑える5つの方法
- 相見積もりで相場を掴む(2〜3社でOK)
- 塗料を1ランク調整(住まい方に合わせて。下地・工程は削らない)
- 付帯部の範囲を整理(劣化が軽微な部位は優先順位をつける)
- 繁忙期を避けて相談(工程が詰まる時期は比較が難しくなりがち)
- 補助金が使えるか先に確認(工事前申請が前提の制度が多い)

外壁塗装の見積もり依頼〜契約までの流れ
- お問い合わせ(電話・メール・フォーム)
- 現地調査(30〜60分)
- 写真付きの診断報告(現状の共有)
- 見積書の説明(仕様・範囲・保証)
- 相見積もりで比較(OK)
- ご契約(工事内容・色・塗料・保証を最終確認)
外壁塗装の見積もりFAQ(厳選)
Q. 見積もりは無料?断っても大丈夫?
A. 基本的に無料で、断っても問題ありません。相見積もりも一般的です。
Q. 見積書で必ず見るべきは?
A. 塗料名(下塗り含む)・塗り回数・数量(㎡/m)・下地補修・シーリング方式・付帯範囲・保証です。
Q. 「一式」が多い見積もりはダメ?
A. すべてがNGではありませんが、比較不能になりやすく要注意です。数量と範囲が取れる形にしてもらいましょう。
Q. 追加費用は発生する?
A. あり得ますが、事前説明と合意が前提です。説明なしの追加請求はNG。追加は必ず書面(追加見積)で。
Q. 打ち替えと増し打ち、どちらが正解?
A. 目地は打ち替えが採用されることが多く、サッシ周りは増し打ちが一般的なケースもあります。方式・範囲・材料・厚み確保をセットで確認しましょう。
Q. 見積もりの断り方は?失礼にならない?
A. 失礼ではありません。相見積もりは一般的です。
「今回は他社で進めることにしました。ご提案ありがとうございました。」の一言で十分です。理由を細かく言う必要はありません。
Q. 値引き交渉はしていい?
A. 可能ですが、まずは仕様(範囲・塗料・回数)を揃えるのが先です。大きすぎる値引きは「工程削減・材料変更」のリスクがあります。
値引きより、不要な範囲を整理したり、塗料グレードを調整した方が安全に総額を下げやすいです。
Q. 見積書の有効期限が短いのは普通?
A. 一定期間の期限があること自体は珍しくありません(材料価格・スケジュール変動のため)。ただし、「今日だけ」「今すぐ契約」など即決を迫る場合は要注意です。
期限の理由が説明でき、内容が明確な見積書であれば問題ないケースが多いです。
外壁塗装の見積もりを依頼したい方へ
「他社の見積もり内容が正しいのかわからない」「何を比べればいいか不安」という方のご相談も歓迎です。
強引な勧誘や即決のお願いは一切行いませんので、どうぞご安心ください。


