【完全ガイド】外壁塗装の種類と選び方|耐久性・費用・施工方法を徹底解説
外壁塗装は 家を長持ちさせ、美観を保つために欠かせないメンテナンス です。しかし、一度塗れば終わりではなく、 選ぶ塗料や施工方法によって耐久性やコストが大きく変わります。
「できるだけ安く済ませたい」「長持ちする塗料を選びたい」「定期的なメンテナンスの手間を減らしたい」など、外壁塗装に求める条件は人それぞれですが、 適切な塗料を選ばないと、すぐに劣化して塗り替えの費用が余計にかかることもあります。
例えば、 価格の安さだけで選んでしまうと、耐久性が低く、数年後には再塗装が必要になることも。逆に、 最高級の塗料を選んでも、家の状態や環境に合わなければ、その性能を活かしきれない可能性もあります。
大切なのは、 「自分の家に最適な塗料を選ぶこと」。そのためには、 塗料の種類や特徴、工法の違いをしっかり理解しておくことが重要 です。
本記事では、 外壁塗装の種類ごとの特徴やメリット・デメリット、選び方のポイントをわかりやすく解説 します。 「どの塗料を選べばいいのか?」 という疑問を解決し、 後悔しない外壁塗装のための知識 をお届けします。
筆者おすすめの塗料|ラジカル塗料 & 無機塗料
ここから長々と外壁塗装の種類について述べていきますが業界20年以上の著者がとくにおすすめする塗料を先にお伝えしておきます。
結論
外壁塗装を選ぶ際に 「耐久性」「コスト」「機能性」 を重視するなら、 ラジカル塗料 と 無機塗料 が特におすすめです。それぞれの特長とおすすめ商品を詳しく紹介します。

✅ コストパフォーマンス最強!ラジカル制御塗料
▶ おすすめ商品:
📌 ラジカル制御塗料の特徴
✅ 紫外線による塗膜の劣化を抑え、耐久性が向上
✅ シリコン塗料より ワンランク上の耐候性 で、耐用年数が 8~16年
✅ 価格がシリコン塗料とほぼ同じ で、コストパフォーマンスが抜群
🏠 こんな人におすすめ!
✔ コスパを重視したい人(価格と耐久性のバランスが良い)
✔ できるだけ長持ちさせたいけど、予算も抑えたい人
✔ 初めての外壁塗装で、無難な選択をしたい人
💰 価格相場: 約2,200~4,000円/㎡
✅ 長期間メンテナンス不要!無機塗料
▶ おすすめ商品:
📌 無機塗料の特徴
✅ 耐久年数が20~25年! 現存する塗料の中で最も長寿命
✅ 無機成分配合で、 紫外線・酸性雨・塩害に強い
✅ 汚れが付きにくい ため、美観を長く保つ
✅ 高額だが、長期間のメンテナンスコストを抑えられる
🏠 こんな人におすすめ!
✔ 一度の塗装で、できるだけ長持ちさせたい人
✔ 高耐久でメンテナンスの手間を減らしたい人
✔ 強い日差しや排ガスの影響がある環境に住んでいる人
💰 価格相場: 約3,500~5,500円/㎡
📢 おすすめポイント:
無機塗料は 「塗り替え頻度を減らしたい人」 にぴったり!
初期費用は高めですが、長期的なコストを考えると メンテナンスコスト削減につながる ため、結果的に 経済的な選択 になることも。
まとめ|ラジカル塗料 vs 無機塗料
項目 | ラジカル塗料 | 無機塗料 |
---|---|---|
耐用年数 | 約10~16年 | 約20~25年 |
価格(㎡あたり) | 約2,200~4,000円 | 約3,500~5,500円 |
コスパ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
耐候性 | ★★★★☆ | ★★★★★ |
汚れにくさ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
おすすめな人 | 価格と耐久性のバランスを重視する人 | 長期間メンテ不要にしたい人 |
🏆 筆者の結論!
- 「予算を抑えつつ、できるだけ長持ちさせたい」 → ラジカル塗料
- 「長期間メンテナンス不要で、最高級の耐久性を求める」 → 無機塗料
塗料選びの際は、「コスト」「耐久性」「メンテナンス頻度」 を考えて、自分の目的に合ったものを選びましょう! 🎨✨


外壁塗装に使われる塗料の種類と特徴
外壁塗装に使用される塗料は 耐久性・コスト・機能性 によってさまざまな種類があり、建物の環境や目的に応じた適切な選択が重要です。この章では、 塗料の基本構成、塗料の種類ごとの特性、耐久性とコストの違い について詳しく解説します。
外壁用塗料の基本構成
塗料は 4つの主成分(樹脂・溶剤・添加剤・顔料) で構成され、それぞれが異なる役割を持ちます。

成分 | 役割 |
---|---|
樹脂(バインダー) | 塗膜を形成し、耐久性や防水性を決定する(アクリル・ウレタン・シリコンなど) |
溶剤 | 塗料を液状にし、塗装時の伸びをよくする(油性:有機溶剤、水性:水を使用) |
添加剤 | 乾燥時間の調整、紫外線やカビの防止など、塗料の性能を向上させる |
顔料 | 色や隠ぺい力を決定し、耐候性を強化する(無機顔料は紫外線に強い) |
水性塗料と油性塗料の違い|環境性能と耐久性の観点から比較
塗料は 希釈剤(溶剤) によって「水性塗料」と「油性塗料(溶剤系塗料)」の2種類に分けられます。それぞれの特性を理解し、 施工環境や耐久性の要件に合わせて適切な塗料を選ぶこと が重要です。
項目 | 水性塗料 | 油性塗料(溶剤系塗料) |
---|---|---|
耐久性 | 樹脂の種類によるが、最新の水性塗料は耐久性が向上 | 高い耐久性を持つ |
環境性能 | 低VOC(揮発性有機化合物)で環境に優しい | 溶剤を使用するため、揮発成分が環境負荷を与える |
臭い | ほぼ無臭で室内・住宅密集地で使いやすい | 強いシンナー臭があり、換気が必要 |
価格 | 比較的安価で扱いやすい | 若干高価だが高耐久 |
適用範囲 | 住宅・学校・病院など環境に配慮が必要な建物向け | 高耐久が求められる工場・橋梁・商業施設向け |
水性塗料は 環境負荷が低く、臭いも少ないため一般住宅向け に最適です。一方で、 油性塗料は密着性や耐久性が高く、劣悪な環境でも性能を発揮 するため、 工場やビルなどの塗装 に多く使用されます。
1液型と2液型の違い|硬化剤の有無による性能の違い
塗料は 硬化の仕組み によって 「1液型」と「2液型」 に分類されます。
項目 | 1液型塗料 | 2液型塗料 |
---|---|---|
硬化方法 | 空気中の水分や酸素で乾燥する | 硬化剤と混ぜて化学反応で硬化 |
耐久性 | 樹脂の種類によるが一般的に標準 | 1液型より耐久性が高い |
作業性 | 混ぜる必要がなく使いやすい | 硬化剤と主剤を混ぜる手間が必要 |
用途 | 一般住宅の外壁塗装向け | 高耐久が求められる工場・ビル・橋梁向け |
1液型塗料は使いやすさを重視した一般住宅向け であり、 2液型塗料はより高い耐久性が求められる建物や構造物向け です。
外壁塗装に使われる塗料の種類と特徴一覧
外壁塗装で使用される主要な塗料の 耐久年数・特徴・価格・適用範囲 をまとめました。

塗料の種類 | 耐用年数 | 価格(㎡あたり) | 特徴 | おすすめな人 | コストパフォーマンス | 代表的な商品 |
---|---|---|---|---|---|---|
アクリル塗料 | 約5~8年 | 約1,000~1,800円 | 価格が安いが耐久性が低い。現在は外壁にはほぼ使われない。 | コストを最優先したい人 / 内装や軒天など紫外線に晒されない場所の塗装 | ★☆☆☆☆ | 水性ケンエース(日本ペイント)セラマイルド(関西ペイント) |
ウレタン塗料 | 約8~10年 | 約1,700~2,500円 | 付帯部塗装に多く使用。柔軟性があり密着性が高いが耐久性は低め。 | 付帯部の塗装を安く抑えたい人 / 短期間での退去を予定している人 | ★★☆☆☆ | ファインウレタンU100(日本ペイント)セラMレタン(関西ペイント) |
シリコン塗料 | 約10~12年 | 約2,100~3,500円 | 耐久性・耐候性・防汚性が高く、コスパが良い。現在の標準塗料。 | スタンダードな塗料を選びたい人 / コストと耐久性のバランスを重視したい人 | ★★★★☆ | シリコンセラUV(日本ペイント)アクアセラシリコンONE(関西ペイント) |
ラジカル制御塗料 | 約10~16年 | 約2,200~4,000円 | 紫外線劣化を抑える技術を採用し、シリコン塗料より耐久性が高い。 | コストパフォーマンスを重視したい人 / 耐久性が高い塗料を選びたい人 | ★★★★★ | アレスダイナミックTOP(関西ペイント)パーフェクトトップ(日本ペイント)プレミアムシリコン(SK化研) |
フッ素塗料 | 約15~20年 | 約2,000~5,000円 | 耐候性・耐汚染性・耐薬品性が高く、メンテナンス回数が減る。 | 長期間メンテナンス不要にしたい人 / 20年以上住み続ける予定の人 | ★★★★☆ | ファイン4Fセラミック(日本ペイント)水性セラタイトF(SK化研)アレスアクアフッソⅡ(関西ペイント) |
ナノテクノロジー塗料 | 約18~20年 | 約2,400~5,500円 | ナノ粒子技術で超低汚染性・高耐久性を実現。 | 汚れに強い塗料を選びたい人 / 色あせを防ぎたい人 | ★★★★☆ | ナノコンポジットW(水谷ペイント)ナノコンポジットF(水谷ペイント) |
無機塗料 | 約20~25年 | 約3,500~5,500円 | 主成分が無機物で、紫外線や温度変化に強く超高耐久。 | 長持ちする塗料を選びたい人 / 強い日差しや排ガスの影響を受ける環境にある人 | ★★★★★ | ダイナミックMUKI(関西ペイント)パーフェクトセラミックトップG(日本ペイント) |
コストパフォーマンスの評価基準:
- ★★★★★ → 価格と耐久性のバランスが最も良い
- ★★★★☆ → 耐久性は高いがコストも比較的高め
- ★★★☆☆ → 標準的なコストと耐久性
- ★★☆☆☆ → 安価だが耐久性が低め
- ★☆☆☆☆ → コストは最安だが頻繁なメンテナンスが必要
この表を参考に、価格・耐久性・コストパフォーマンスを考慮して最適な塗料を選びましょう!
塗料選びのポイント:
・コストを抑えたい場合 → アクリル塗料・ウレタン塗料
・一般的な住宅に最適なバランス → シリコン塗料・ラジカル制御塗料
・長期間のメンテナンスフリーを目指すなら → フッ素塗料・無機塗料
外壁塗装の施工方法とその違い
外壁塗装は 施工方法(工法)によって仕上がりやコスト、施工スピード が大きく異なります。適切な工法を選ぶことで、塗膜の性能を最大限に発揮できるため、 建物の環境や塗料の特性に合った施工方法を選ぶことが重要 です。
ここでは、 外壁塗装で一般的に使用される3つの施工方法(刷毛塗り・ローラー塗り・吹き付け塗装) について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。
外壁塗装の主な工法とメリット・デメリット
外壁塗装には 「刷毛塗り」「ローラー塗り」「吹き付け塗装」 の3種類があり、それぞれ仕上がりや適用範囲が異なります。
施工方法 | 特徴 | メリット | デメリット | 適用範囲 |
---|---|---|---|---|
刷毛塗り | 手作業で細かい部分に塗る工法 | 細かい部分の仕上げに適している / 塗膜の密着性が高い | 作業効率が悪く、大面積には不向き | 窓枠・サッシ・角部分など細部の塗装 |
ローラー塗り | ローラーを転がして均一に塗る工法 | ムラが出にくい / 一般住宅の外壁に最適 / 飛散が少ない | 凹凸のある外壁には不向き / 細かい部分は別途補修が必要 | モルタル・サイディング・コンクリート外壁 |
吹き付け塗装 | スプレーガンで塗料を吹き付ける工法 | 広範囲を短時間で施工可能 / 凹凸のある仕上がりが可能 | 塗料が飛散しやすい / 施工技術が必要 / 周囲の養生が必要 | デザイン性のある外壁・工場・商業施設 |
施工方法ごとの適性と選び方
1. 刷毛塗り|細部の仕上げに最適
刷毛塗りは、職人が手作業で塗料を塗布する方法 で、主に 細かい部分の仕上げや補修に使われる 工法です。塗料をしっかりと密着させることができるため、密着性を重視する部分や細部の塗装 に適しています。
✔ おすすめの用途
- 窓枠やドア枠などの細かい部分
- 外壁の角や継ぎ目部分の仕上げ
- 鉄部や木部の塗装(刷毛で塗り込むことで塗膜が密着しやすい)
❌ 注意点
- 大面積の塗装には不向き(作業効率が悪いため、時間がかかる)
- 職人の技術が仕上がりに影響 する(ムラが出る可能性がある)
2. ローラー塗り|一般住宅の外壁塗装に最適
ローラー塗りは 一般的な戸建て住宅の外壁塗装で最も採用される工法 です。ローラーを転がして塗料を塗布するため、 ムラが出にくく、均一な仕上がりになる のが特徴です。
✔ おすすめの用途
- モルタル・サイディング・コンクリートなどの住宅外壁
- 均一な仕上がりを求める外壁塗装
- 飛散を抑えたい住宅密集地
❌ 注意点
- 細かい部分には塗りにくい(刷毛との併用が必要)
- 外壁の凹凸が多い場合は塗膜が均一になりにくい
特にシリコン塗料やラジカル制御型塗料との相性が良く、一般住宅の塗装に最適 です。
3. 吹き付け塗装|デザイン性のある仕上がりに最適
吹き付け塗装は スプレーガンを使用して塗料を霧状に吹き付ける方法 で、広範囲を短時間で均一に塗装できるメリットがあります。また、 独特の模様や凹凸のある外壁材はローラーや刷毛では塗りずらいですが吹き付けの場合は空気圧を駆使して塗料を塗布するので凹凸が激しい外壁に塗装する事が容易になります。このようなことからデザイン性のある外壁にも適用される ことが多いです。また、関西ペイントゾラコートのような多彩模様の塗装も吹き付け塗装ならでは質感となります。

✔ おすすめの用途
- デザイン性がある外壁(リシン・スタッコ仕上げなど)
- 大規模な塗装(工場・商業施設・ビルの外壁など)
- 凹凸のある外壁(吹き付けによる模様仕上げが可能)
❌ 注意点
- 塗料が飛散しやすい(周囲の養生が必須)
- 施工には専門技術が必要(仕上がりのクオリティに差が出る)
- 一般住宅の塗装ではあまり使われない(住宅密集地では不向き)
フッ素塗料や無機塗料などの高耐久塗料との相性が良く、長期間メンテナンス不要な外壁向け です。
施工方法選びのポイント|どの工法を選ぶべきか?
どの施工方法を選ぶかは、 外壁の材質・塗装の目的・仕上がりの希望 によって決まります。
✔ 住宅の外壁塗装で最も一般的なのは「ローラー塗り」
✔ 細かい部分は「刷毛塗り」との併用が必須
✔ デザイン性を求めるなら「吹き付け塗装」も選択肢に
また、 使用する塗料の種類によって適した施工方法が変わる ため、事前に業者と相談しながら決定することが大切です。
塗料選びのポイント|失敗しない選び方
外壁塗装において 適切な塗料を選ぶことは、耐久性やコスト、メンテナンスの頻度を左右する最も重要なポイント です。しかし、多くの人が 「価格が安いから」「業者にすすめられたから」 という理由だけで塗料を決めてしまい、後悔するケースが少なくありません。
外壁塗装の塗料を選ぶ際には、 建物の状態・環境・予算・求める機能性 を総合的に考え、最適なものを選ぶことが大切です。ここでは よくある失敗例や、適切な塗料の選び方 について詳しく解説します。
塗料選びでよくある失敗例
❌ 失敗例1:「とにかく安い塗料を選んでしまった」
✅ リスク:
- 耐久性が低く、5年以内に再塗装が必要になる可能性 がある
- 塗膜の劣化が早く、ひび割れや剥がれが発生しやすい
✅ 解決策:
- 耐久年数とコストのバランスを考え、長期的なコストを試算する
- 最低でもシリコン塗料以上の耐久性を持つ塗料を選ぶのが理想
❌ 失敗例2:「業者にすすめられた塗料をそのまま採用」
✅ リスク:
- 業者が 利益率の高い塗料をすすめる可能性がある
- 建物の状況に合わない塗料を選んでしまう可能性
✅ 解決策:
- 複数の塗料の特徴を理解し、自分で選ぶ意識を持つ
- 相見積もりを取り、業者ごとの提案を比較する
❌ 失敗例3:「外壁材との相性を考慮しなかった」
✅ リスク:
- 外壁材に合わない塗料を選ぶと 密着性が悪く剥がれやすい
- 吸水性の高い外壁に適さない塗料を使うと ひび割れや膨れの原因に
✅ 解決策:
- 外壁材ごとに適した塗料を選ぶ(窯業系サイディング・モルタル・金属・木部など)
- 専門業者に確認し、相性の良い塗料を使用する
建物の状況別に最適な塗料を選ぶ
塗料選びは 建物の築年数や環境、求める耐久性によって最適な種類が異なる ため、以下の表を参考に 自分の状況に合った塗料 を選びましょう。
建物の状態 | おすすめの塗料 | 理由 |
---|---|---|
新築・築浅(10年以内) | シリコン塗料・ラジカル制御塗料 | 耐久性とコストのバランスが良く、メンテナンス費用を抑えられる |
築10年以上の住宅 | フッ素塗料・無機塗料 | 高耐久塗料を使用することで、長期間のメンテナンスフリーを実現 |
外壁の劣化が進んでいる | 防水塗料(ピュアアクリル) | ひび割れや水の浸入を防ぎ、外壁を保護する必要がある |
沿岸部や工業地帯 | フッ素塗料・無機塗料 | 塩害や排気ガスによる劣化を防ぐ高耐久塗料が必要 |
日当たりが良く紫外線が強い地域 | ラジカル制御塗料・フッ素塗料 | 紫外線による塗膜の劣化を抑える |
4-3. 塗料の機能性も考慮する
最近では 耐久性だけでなく、さまざまな機能を持つ高性能な塗料 も登場しています。塗装の目的に応じて、以下のような機能性を考慮することも重要です。
機能性塗料・特殊機能を持つ外壁塗料の種類と特徴一覧
塗料の種類 | 耐用年数 | ㎡あたり価格 | 効果・特徴 | 適用例 | おすすめな人 | 代表的な商品 |
---|---|---|---|---|---|---|
遮熱塗料 | 約10年 | 約2,200~4,000円 | 屋根の温度を下げ、夏の暑さを軽減。冷房費を節約できる。 | 日当たりの良い住宅・工場 | 夏場の室温を下げたい人 / 省エネ・電気代削減を求める人 | パーフェクトクーラーベスト(日本ペイント)アレスクール(関西ペイント) |
断熱塗料 | 約10~15年 | 約2,500~5,000円 | 室内温度を一定に保ち、冬の寒さ対策に有効。 | 寒冷地の住宅 | 冬の寒さを軽減したい人 / 室温を一定に保ちたい人 | ガイナ(日進産業) |
低汚染塗料 | 約12~15年 | 約2,500~4,500円 | 汚れが付きにくく、雨水で汚れを流す効果がある。 | 排気ガスが多いエリア | 外壁の汚れを防ぎ、清潔な外観を保ちたい人 | ナノコンポジットW(水谷ペイント) |
防カビ・防藻塗料 | 約10~15年 | 約2,500~4,500円 | カビや藻の発生を防ぎ、美観を保つ。 | 湿気が多い地域・北向きの壁面 | 外壁のカビ・藻の発生を防ぎたい人 | 水性セラタイトF(SK化研) |
多彩模様塗料 | 約15年 | 約3,000~5,000円 | カラーチップを含み、石材のような意匠性の高い仕上がり。 | 高級感のある外壁を求める住宅 | 単色の塗り替えに抵抗がある人 / デザイン性の高い外壁を求める人 | ペリアート(日本ペイント)ゾラコートEX(関西ペイント) |
木材保護塗料 | 約2年 | 約2,000~4,000円 | 木目を生かし、塗膜を形成せず木材に浸透。防虫・防腐効果あり。 | ウッドデッキ・木製フェンス | DIYで木部の塗装をしたい人 / 木目を生かした仕上げを求める人 | キシラデコール(大阪ガスケミカル) |
目的や地域の気候条件に応じて、これらの機能を持つ塗料を選ぶと、より効果的な外壁塗装が可能 になります。
4-4. 塗料選びの最終チェックポイント
塗料を選ぶ際は、以下のチェックポイントを押さえておくと、後悔のない選択ができます。
✔ 耐久性とコストのバランスを確認する(長期的なコストを考慮)
✔ 外壁材との相性をチェックする(密着性が重要)
✔ 環境に適した塗料を選ぶ(沿岸部・寒冷地・高温地域など)
✔ 機能性塗料を活用する(遮熱・防水・低汚染など)
✔ 施工業者に「なぜこの塗料をすすめるのか」を確認する(業者の利益だけで決めていないか)
これらを踏まえ、自分の家に 最適な塗料を選ぶことで、長期間にわたって快適な住環境を維持することができます。
5. 主要な外壁塗料メーカーと特徴
外壁塗装の塗料を選ぶ際には、「 どのメーカーの塗料を使用するか 」も非常に重要なポイントです。日本には 信頼性が高く、品質が安定している塗料メーカー が数多くありますが、その中でも 特に外壁塗装で広く使われている代表的なメーカー を紹介します。
これらのメーカーは、 耐久性・防汚性・コストパフォーマンスなど、様々な特性を持つ塗料を開発しており、プロの施工業者からも高い評価を受けています。自分の 建物の状況や目的に合ったメーカーの塗料を選ぶことで、長期間にわたり美観と耐久性を維持できる でしょう。
日本の代表的な塗料メーカー
① 日本ペイント(Nippon Paint)|国内最大手の塗料メーカー

日本ペイントは 140年以上の歴史を持つ日本最大級の塗料メーカー であり、幅広い製品ラインナップと高品質な塗料 で多くの施工業者や施主に選ばれています。
✅ 代表的な製品と特徴
- 「パーフェクトトップ」(ラジカル制御型塗料):紫外線に強く、耐久性に優れた高性能塗料
- 「ファインSi」(シリコン塗料):コストパフォーマンスが高く、一般住宅向けに最適
- 「DANシリコンセラ」(高耐久シリコン塗料):防カビ・防藻性に優れた塗料
✅ こんな人におすすめ
✔ 耐久性とコストのバランスを重視する方
✔ 実績が豊富なメーカーの塗料を使いたい方
✔ ラジカル制御型塗料で長持ちする外壁にしたい方
🏠 日本ペイントの塗料は、住宅・商業施設・工場など幅広い用途に対応しており、初めての外壁塗装でも安心して選べるメーカーです。
② エスケー化研(SK Kaken)|コストパフォーマンスに優れた塗料メーカー

エスケー化研は 業界第2位の規模を誇る、日本を代表する塗料メーカー であり、コストパフォーマンスの高さと環境対応型塗料の開発に強み を持っています。特に、 低価格で高耐久の塗料を求める方におすすめのメーカー です。
✅ 代表的な製品と特徴
- 「クリーンマイルドシリーズ」(シリコン・フッ素・無機):超低汚染性に優れ、外壁の汚れを抑える
- 「プレミアムシリコン」(高耐久シリコン塗料):高耐久・防カビ・防藻効果が強化された塗料
- 「水性セラミシリコン」(水性塗料):環境にやさしく、住宅や学校などにも最適
✅ こんな人におすすめ
✔ コストを抑えつつ、高品質な塗料を使いたい方
✔ 防汚性や耐候性に優れた塗料を探している方
✔ 環境に配慮した水性塗料を選びたい方
🏠 エスケー化研の塗料は、価格と性能のバランスが良いため、コストを抑えつつ高品質な塗装をしたい方に最適です。
③ 関西ペイント(Kansai Paint)|最新技術を活かした高機能塗料

関西ペイントは 100年以上の歴史を持ち、日本国内外で広く展開している塗料メーカー です。特に 最新技術を取り入れた高機能塗料の開発に強み を持っており、耐久性の高い塗料を求める方に適しています。
✅ 代表的な製品と特徴
- 「アレスダイナミックTOP」(ラジカル制御型塗料):高耐久・高コストパフォーマンスの最新塗料
- 「アレスシックイ」(抗菌・抗ウイルス塗料):シックイを活かした健康塗料
- 「アレスダイナミックMUKI」(無機塗料):最高レベルの耐候性と防汚性を持つ塗料
✅ こんな人におすすめ
✔ 最新技術を活かした塗料で、長期間メンテナンスフリーにしたい方
✔ 防汚性・抗菌機能など、特別な機能を求める方
✔ ラジカル制御塗料で高コストパフォーマンスを実現したい方
🏠 関西ペイントの塗料は、一般住宅だけでなく商業施設や医療施設などの塗装にも適しており、最新技術を活かした高機能塗料を求める方に最適です。
塗料メーカーの特徴を理解し、最適な塗料を選ぼう!
外壁塗装を成功させるためには、塗料の種類だけでなく、メーカーの特性を理解することも重要 です。
✔ 価格と品質のバランスを重視するなら「日本ペイント」
✔ コストパフォーマンスに優れた塗料を求めるなら「エスケー化研」
✔ 最新技術を活かした高機能塗料を選ぶなら「関西ペイント」
それぞれのメーカーには 得意な分野があるため、外壁の状況や希望する機能に合わせて選ぶことがポイント です。信頼できるメーカーの塗料を使用することで、耐久性の高い美しい外壁を長期間維持することができます。
外壁塗装を検討する際は、 メーカーの実績や塗料の特性をしっかり比較し、自分の家に最適な塗料を選びましょう!
施工業者の選び方|信頼できる業者の見極め方
外壁塗装を成功させるためには、 信頼できる施工業者を選ぶことが何よりも重要 です。塗料の選択や施工方法がどれほど優れていても、 業者の技術や誠実さが欠けていれば、仕上がりに大きな差が出てしまいます。
実際に、外壁塗装業界には 悪徳業者も存在し、「安すぎる見積もり」や「手抜き工事」 などの被害が報告されています。そのため、施工業者を選ぶ際には 慎重に見極め、適正な価格で高品質な施工を提供できる業者を選ぶこと が重要です。
ここでは、 悪徳業者を避けるポイントと、信頼できる業者を選ぶ基準 について詳しく解説します。
悪徳業者を避けるポイント
外壁塗装のトラブルは、主に 信頼できない業者を選んでしまったことが原因 で発生します。以下のような業者には 要注意 です。
❌ ① 異常に安い見積もりを出してくる業者は要注意!
✅ リスク
- 「足場代無料」や「50万円以下で外壁塗装!」といった極端に安い見積もりを提示する業者 は、 手抜き施工や低品質な塗料を使用する可能性 があります。
- 適正な工程を省略(下塗りなし・塗布回数を減らす) することで、塗装の耐久性が大幅に低下するリスクがあります。
✅ 回避策
- 適正な相場を知り、複数の業者から見積もりを取る(外壁塗装の相場は一般住宅で80万~150万円程度)。
- 見積もりの 内訳(塗料の種類・施工工程・保証内容)をしっかり確認 する。
❌ ② 契約を急かす業者はNG!納得いくまで比較検討する
✅ リスク
- 「今契約すれば50%オフ」など、 契約を急かす業者は信用できません。
- 「近くで工事をしているので、足場代を無料にします」といった営業トークも、実際には適正価格より高額な請求をされることがある ため要注意。
✅ 回避策
- 複数の業者を比較し、じっくり検討する(即決せず、見積もりを持ち帰る)。
- 塗装業者の評判や口コミを事前にチェックする。
❌ ③ 施工実績や口コミを必ず確認!実際の施工事例が豊富かチェック
✅ リスク
- ホームページや広告では 実績が豊富に見えても、実際の施工経験が少ない業者も存在 します。
- 施工後のアフターフォローがなく、数年後にトラブルが発生するケースも。
✅ 回避策
- 過去の施工事例や口コミを確認し、リアルな評価をチェック。
- 施工事例の ビフォーアフター写真を公開している業者を選ぶ(施工実績が豊富な業者は、施工写真を多数掲載していることが多い)。
- 第三者の評価サイト(Google口コミ、施工比較サイトなど)を参考にする。
信頼できる業者の特徴
外壁塗装は 10年以上にわたり外壁を守る工事 だからこそ、信頼できる業者を選ぶことが重要です。以下のポイントを満たしている業者は、安心して依頼できる可能性が高いです。
✅ ① 地域での施工実績が豊富な業者を選ぶ
- 長年にわたり地域密着型で営業している業者 は、顧客との信頼関係を築いており、施工の品質も安定しています。
- 施工エリアが広すぎる業者よりも、地元密着型の業者のほうがアフターフォローがしっかりしている 傾向があります。
💡チェックポイント
✔ 「施工実績○○件以上!」と具体的な実績を公開しているか
✔ 実際の施工事例を写真付きで掲載しているか
✔ 地域での評判・口コミが良いか(Google口コミ、知人の紹介など)
✅ ② 使用する塗料の詳細を説明できる業者を選ぶ
- 信頼できる業者は、「どの塗料を使うのか」「なぜその塗料を選ぶのか」 を丁寧に説明できます。
- 塗料のメーカー名・耐久年数・価格などを明確に提示できる業者を選ぶことが重要 です。
💡チェックポイント
✔ 「この塗料を使う理由は?」と聞いて、明確に答えられるか
✔ 塗料のメーカーや製品名が見積もりに記載されているか
✔ 耐用年数や保証内容をしっかり説明できるか
✅ ③ 保証やアフターフォローが充実している業者を選ぶ
- 施工後にトラブルが発生した際、 保証がないと修理費用がすべて自己負担になる ため、保証の有無は必ず確認すべきポイントです。
- 信頼できる業者は「保証書」を発行し、施工後のアフターフォローも充実しています。
💡チェックポイント
✔ 工事保証(施工業者による保証)が付いているか(5~10年保証が一般的)
✔ メーカー保証(塗料メーカーが保証する制度)が適用されるか
✔ 施工後の点検・メンテナンスサービスがあるか
施工業者選びは慎重に!適正な業者を選んで失敗を防ごう
外壁塗装の品質を左右するのは 業者選び です。適正な業者を選ばなければ、手抜き工事や高額請求のリスクが高まります。
✅ 悪徳業者を避けるポイント
🔹 極端に安い見積もりは要注意(手抜き施工の可能性)
🔹 契約を急かす業者はNG(比較検討が重要)
🔹 施工実績や口コミを必ず確認(実際の施工事例が豊富かチェック)
✅ 信頼できる業者の特徴
✔ 地域での施工実績が豊富な業者を選ぶ
✔ 使用する塗料の詳細を説明できる業者を選ぶ
✔ 保証やアフターフォローが充実している業者を選ぶ
適切な業者を選ぶことで、 長期間にわたって美しく耐久性のある外壁を維持できます。焦らず慎重に比較し、安心して任せられる施工業者を選びましょう!

まとめ|外壁塗装の種類と選び方の総括
外壁塗装は 「耐久性」「コスト」「メンテナンス性」 のバランスを考慮して選ぶことが重要です。安さだけで決めると耐久性が低くなり、逆に高性能な塗料を選びすぎると 初期費用が高くなりすぎる こともあります。そのため、塗料の種類ごとの特徴や費用を正しく理解し、建物の状況や予算に応じて最適な塗料を選ぶ ことが求められます。
✔ 塗料選びのポイント
- コストと耐久性のバランスを重視するなら → ラジカル塗料(高耐候性&コスパ最強)
- とにかく長持ちさせたいなら → 無機塗料(メンテナンス不要で20年以上の耐久性)
- 夏の暑さ対策なら → 遮熱塗料(冷房効率UP&省エネ効果)
- 美観を重視したいなら → 多彩模様塗料(高級感のあるデザイン仕上げ)
適切な塗料を選ぶことで、外壁の劣化を防ぎ、建物の寿命を延ばすだけでなく、長期的なメンテナンスコストを大幅に削減 することができます。
外壁塗装は 10年以上の耐久性が求められる大切な工事 です。後悔しないためにも、この記事を参考に お家に最適な塗料を選び、長持ちする外壁を実現 しましょう!