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サイディング外壁のコーキング材の特徴や各種類の用途について

サイディング外壁に使用されるコーキングには重要な役割があります。 コーキングとはサイディングとサイディングの継ぎ目に充填される材料でクッションの役割を持ちシーリングとも呼ばれます。このコーキングには可塑剤が含まれており可塑剤が持つ弾力性によってお家への水の浸入を防ぎ、地震などの揺れに対しても負荷軽減の機能を持っています。可塑剤の寿命は5~10年で、経年劣化により弾力性が低下し、劣化が始まります。 コーキングが劣化すると、弾力性が失われ、ひび割れなどの劣化が発生してしまいます。これにより、防水性が低下してサイディングにも悪影響なのでメンテナンスが必要です。 また、コーキングには変成シリコーン系、ポリウレタン系などさまざまな種類があります。サイディング外壁のコーキングの劣化症状と耐久年数、そしてメンテンスの重要な注意点について解説していきます。

コーキング施工中
目次

サイディング外壁に充填されるコーキングについて解説

コーキングとは壁と壁の継ぎ目に充填される防水材料でありシーリングやシールとも呼ばれます。この材料は、特殊なゴムを使用しておりサイディング外壁にピッタリとフィットし優れた防水効果を発揮します。では、以下にコーキング(シーリング)に関する基本的な知識について説明いたします。

コーキングとは建物のサイディングやモルタル外壁を構成する部材同士の接合部分に詰め込まれる防水性を高めるための材料です。

コーキング充填

サイディング外壁やALC外壁などはパネルを比合して完成させる外壁でありその結果パネル同士に隙間が生じることがよくあります。このような隙間を埋めるために一般的に用いられる材料がコーキングです。コーキングは外壁同士の隙間補修だけでなく、窓、玄関周り、サッシ周り、そしてベランダ下に至るまで様々な箇所で使用されます。実は、内装においてもお風呂のタイルや洗面台など、壁との間隔を埋めるためにコーキングが用いられることがあります。この様にコーキングは家全体に広く使用される汎用性の高い材料であることを知っておく必要があります。

シーリングには建物にとって極めて重要な2つの機能を担っている。

家のサイディングに使用されるコーキングは建物の内部に水が侵入するのを防ぎ、また揺れに対する負荷を軽減するという2つの主要な役割を果たします。 まず、隙間にコーキングを挿入することで、建物内部に水が侵入するのを防ぎます。コーキングが十分に厚く施工されていないと雨天時や年数を経て雨漏りの危険性が高まります。更にコーキングが劣化することで防水性が低下し雨漏りを引き起こす要因の1つになるとされています。 また、コーキングには家の微妙な揺れを軽減する役割もあります。家にはさまざまな力がかかりサイディングや家に変形が生じることがあります。しかし、コーキングによって隙間が埋まっている場合建物の動きに追従し揺れを和らげることができます。 以上の2つ理由から、サイディングのコーキングは、建物の構造にとって不可欠な要素であることがわかります。

各種類のシーリング材における特徴

今までの説明からコーキングの機能をご理解いただけたかと思います。コーキングという言葉は一括して使われますがそれぞれの成分や主原料によって様々なタイプが存在しています。コーキングには、変性シリコーン系、ポリウレタン系、シリコーン系の3つの主要な種類があります。ここでは、各種類の特徴について詳しく説明いたします。 変性シリコーン

変性シリコーンは屋根や外壁において広く使用され、非常に高い耐久性を誇ります。この材料は塗装前でもまた塗装後でも使用が可能であり耐用年数は10~15年であります。これらの特性があるため、当該材料はコーキングという用途においても非常に優れています。加えて、外壁の目地部分や窓回り、屋根板金、配管回りなど、幅広い箇所に用いることが可能であり全般的な用途に適した万能な素材です。この素材はサイディング外壁やALC外壁において最も多く使用されています。 ウレタン

変性シリコン系に比べ低価格でございますが紫外線への弱さから家の外壁にこの材料を使用する場合は保護のため塗装をその上に施す必要があります。通常、サイディング外壁やコンクリート、ALC外壁の目地部分に用いられます。また、最近では極めて耐久性が高いポリウレタン系素材も発売されています。 シリコーン

水周り設備や浴槽などの修理に適したシーリング剤。シリコーンのシーリング剤は塗料をはじく特性があるため外壁や屋根などの塗装工事には使用できません。コーキングには変性シリコーン系とポリウレタン系の2種類があり外壁のコーキングにはこれらが一般的に使用されます。サイディング外壁にコーキングを施工する場合は変性シリコーン系及びポリウレタン系のシーリング剤を選択するとよいでしょう。

1成分型と2成分型

種類の他にも、コーキングには1成分系と2成分系という2つの仕様があります。 1成分型について

1成分型は充填作業を簡単に行えるコーキング材です。近年ではホームセンターなどで入手可能になり一般の方でも利用されるようになりました。この種のコーキング材はカートリッジと呼ばれる筒に入っており使用の際に特別な調整作業が必要ありません。小面積補修に適しておりその合理的な点は明らかですが2成分系に比べて価格が高い。2成分系について

2成分系コーキング材は硬化剤と基材が分離され2つの成分で構成されています。このタイプは2液型としても知られています。専門知識の必要な施工と管理が必要なためプロ向けのコーキング材とされています。硬化剤と基材を混ぜ合わせることによって使用することができます。また、カートリッジを使用しないため1成分系よりも費用対効果が高い場合が多いです。大面積に使用されることが一般的です。

コーキングには主に1成分型と2成分型の2つのタイプがあるということを説明いたしました。建物構造において目地部分のコーキングは重要な要素であるため適切なコーキングの選択については専門業者に相談することをお勧めします。前章で解説したように建物の安定や快適性に大きな影響を与えるため十分な慎重さが必要です。

コーキング材選びにおけるポイントとは?

コーキング材の選択は、サイディング外壁のメンテナンスにおいて非常に重要なポイントです。コーキング材の選び方がサイディング外壁の耐久性に大きな影響を及ぼします。そこで、コーキング材を選ぶ際に考慮すべきポイントについて詳しく説明します。まず、材質について考える必要があります。サイディング外壁に使用するコーキング材は、耐候性や耐久性が求められます。また、使用環境によっては、耐火性や防水性も重要な要素となるでしょう。最後に、コストパフォーマンスも重要な要素です。高品質な材料を選ぶことは大切ですが予算内で管理することも必要です。これらのポイントを踏まえ、自分のニーズに最適なコーキング材を選ぶことが求められます。

サイディング外壁でよく使われる主なコーキング材は?

サイディング外壁のメンテナンスに欠かせないコーキング。その種類は多岐にわたりそれぞれに特性や適用範囲が異なります。ここでは、わたくしの主観ではありますがサイディングボードによく使われているコーキング材を挙げていきます。

オート化学工業 オートンイクシード

ここ数年でかなり普及したように思います。耐久年数はなんと15年!価格は安いコーキング材と比べて1.5倍~2倍程度の値段になりますが耐久性は抜群です。

コニシ ボンドMSシール

価格も耐久性もそこそこのシーリング材。変成シリコンなので上から塗装もできます。

コニシ ビューシール

一番安いコーキング材という印象。ウレタンシールなので塗装には最適です。使用する塗料の耐久年数によってはコストパフォーマンスが一番いい場合もあります。

これらのコーキング材を選ぶ際は、それぞれの特性を理解し、自分の住宅状況やメンテナンスの計画に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。

おすすめのシーリング3選

サイディング外壁のメンテナンスに欠かせないコーキング材。その中でも特におすすめなシーリングを3つご紹介します。

まず1つ目は

コニシ ボンド MSシール超耐久 

まず一つ目にご紹介するのが「コニシ ボンド MSシール超耐久」です。この製品は、その名前の通り驚異的な耐久性を誇ります。規格上の耐久年数はなんと15年~20年!これは、他の一般的なシーリング材が10年程度であることを考えるとその耐久性の高さが分かるでしょう。また、凍結・融解繰り返しや紫外線にも強いという特性も持っています。これにより厳しい気候条件下でも安心して使用することが可能です。
この製品のもう一つの特徴はその環境への配慮です。有害物質を含まず低VOC設計となっており人体や環境に優しい製品と言えるでしょう。そのため環境負荷を考える現代において非常に推奨されるシーリング材となっています。
耐久性、環境への配慮。これら全てを兼ね備えた「コニシ ボンド MSシール超耐久」は、サイディング外壁のコーキング材として、間違いなくおすすめの一つです。

2つ目は

オート化学工業 オートンイクシード

サイディング外壁のコーキング材として一押しのオートンイクシードをご紹介します。オート化学工業が提供するこの製品はその優れた耐久性と作業性から多くの業者に支持されています。その耐久性はなんと20年以上とも言われています。オートンイクシードはポリウレタンというのシーリング材で優れた耐候性を誇ります。また、塗装性にも優れておりサイディング外壁の色に合わせて塗装することも可能です。そのため、見た目の統一感を保ちつつ外壁の保護にも一役買っています。また、その優れた伸縮性によりサイディング外壁の収縮や膨張による影響を最小限に抑えコーキング材自体の劣化を防ぐことが可能です。

そして最後に3つ目

ボンド ビューシール6909

サイディング外壁におけるコーキング材で一番安価でそこそこの耐久性を持ち合わせているのが「ボンド ビューシール6909」です。この製品は耐候性と耐久性は上の二つには劣りますが値段は一番安いです。最低限の耐久性で安価のものを求めている方にはおすすめです!

サイディング外壁におけるコーキングの劣化症状と耐久年数

コーキングの寿命は長くても10年程度

コーキングの寿命は種類により異なりますが一般的には5年から10年程度とされています。コーキングは可塑剤と呼ばれる成分によって弾力性を持たせられていますがこの可塑剤の寿命が尽きると様々な劣化症状を引き起こします。したがって定期的なメンテナンスが非常に重要です。屋根や外壁だけでなくコーキングも忘れずに点検しましょう。 現在、コーキングメーカーが推奨しているコーキングの厚みは10mm、幅が10mmです。厚みが足りず、10mm×10mm以上の幅を確保できない場合は本来の耐久性を発揮できない可能性があります。従って正しいコーキングの厚みと幅を確保することが長期的な耐久性を保つために不可欠です。

コーキング材の劣化現象

コーキングのひび割れ

コーキングひび割れ

コーキングは紫外線や他の自然要因の影響を受け、弾力性を失ってしまい、建物が揺れたときに追従しきれなくなり、ひび割れが生じることがあります。もし放っておくと雨が降る時に水が建物内部に浸入する危険性があるだけでなくひび割れが拡大して雨漏りの原因になることもあります。

コーキングの剥がれ

コーキングの剥がれ

ひび割れが拡大しいくつかの箇所に穴が開いています。この状態では大量の水が侵入する恐れがあり、緊急的にメンテナンスが必要です。

以上のような劣化症状がないかを確認するためにはコーキングの状態を自ら目で確認することが望ましいです。

コーキングは一定期間でメンテナンスが必要。

前述の通りコーキング材は経年劣化によってさまざまな症状を引き起こします。屋根や外壁に比べ見落としがちな箇所ですが劣化を放置すると雨漏りの原因となる危険もあります。そのため定期的なメンテナンスが必要です。家を建ててからまたは前回のコーキング補修から10年以上経過している場合はコーキング補修のタイミングと捉え早急な対処が求められます。

しっかり押さえたい!サイディング外壁のメンテナンスの重要な注意点

コーキングのメンテナンス

ここまでの記事で「自己補修が可能か?」、「屋根と外壁の補修時期は別々なのか?」という疑問を抱かれる可能性があります。しかしながらコーキングの修理には複数の留意点がありますので詳細を確認いただきたい思います。

diyでの施工においてサイディング外壁のシールのメンテナンスは困難

最近では、自己修復の概念が一般的になりDIYという用語も一般的になってきました。DIYに必要な補修用具は、ホームセンターなどで簡単に入手できます。さらに、「DIYが趣味で、自分でできる範囲を行いたい」という願望を持つ人々の数も増加しています。DIYでサイディングボードの外壁メンテナンスを行うことができれば業者に依頼するよりもずっと低コストで済ませることができます。

しかし、サイディング外壁のコーキングの補修は予想以上に複雑で危険な作業です。このような施工が危険な理由として下記のようなリスクが挙げられます。

  • 適切な接着ができず再度同じ作業を繰り返す可能性がある。
  • コーキング材が意図しない場所にくっついてしまい剥がすことができなくなる。
  • 高所作業を行う場合、脱落事故などの危険性がある。

高所での作業には使用するコーキングの種類や手順のような専門知識が必要となります。したがってこのような作業は簡単ではなく専門の業者に依頼することが重要です。高い位置での作業は特に注意が必要であり安全に作業を実施するためにはプロの手による作業が最良の選択です。

シーリングのメンテナンスは屋根やサイディングボードの外壁塗装と同様に同じタイミングで実施するべき

コーキング補修は屋根や外壁のメンテナンスと同様に定期的に実施することが推奨されます。屋根や外壁のメンテナンスの際は足場を設置する必要がありますがコーキング補修も一定の高度での作業が必要です。このため足場の設置費用が一般的に15万円から20万円程度になることが多く一度の作業でコーキング補修も同時に済ませることが費用対効果の観点からもお得と言えます。

サイディングボードは「増し打ち」よりも「打ち替え」がよりおすすめの工法

コーキングの補修には「増し打ち」と「打ち替え」の2つの方法が存在しますが当社では基本的には「打ち替え」方法をお勧めしております。 「増し打ち」とは、新しいコーキングを用いてすでに削られてしまった箇所を埋めるものです。しかしながらこの方法は古くなったコーキングの使用が許容されているため新しいコーキングが厚みを持てず耐用年数が短くなる可能性があります。わずか数年でコーキングが剥がれるという事態が生じる可能性があるため賢明な判断とは言えません。 このような問題を回避するためには、古くなったコーキングを完全に取り除き、すべて新しいコーキングで打ち替える工法を選択するとよいでしょう。

例外としてサッシ回り、開口部回りなどに関してはコーキング増し打ちを行うケースがよくあります。

 シーリング打ち替えと増し打ちの費用目安

工法金額/m内容
増し打ち800円前後既存シールの上にコーキングを充填
打ち替え1000円前後既存シールを撤去後にコーキングを充填

まとめ

ここまでサイディング外壁には必ず使用されているコーキングの特徴や種類、役割、またメンテナンスの注意点について説明してまいりましたが参考になりましたでしょうか。 コーキングはサイディングボードや建築物にとって極めて重要な枠割を担っていることから水の侵入を防止することや地震や揺れなどの荷重を緩和することにより重要な役割を果たしています。 しかし、このコーキングが劣化すると水がサイディングボード内部に浸入し雨漏りに繋がる危険性があることはいうまでもありません。したがって、コーキングは日常生活ではなかなか気に留めることが少ないと思われますが家を長期間にわたって維持するためにはその機能や重要性を正しく理解し適切なメンテナンスを定期的に実施する必要があります。

サイディング外壁に使用されるコーキング

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この記事を書いた人

古宮のアバター 古宮 代表取締役

東京都八王子市で外壁塗装、防水工事を行っております。巧正株式会社の代表取締役。親切丁寧に対応させて頂きます!施工累計1000棟以上、外壁3500棟以上診断。外壁塗装、防水、コーキングの職人歴が15年以上。外壁診断士の資格保有。

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